雨のドニントンパーク。

そう、93年F1ヨーロッパGPを覚えていらっしゃる方も多いことでしょう。

故アイルトン・セナがスタートからわずか1周で驚異の追い上げを見せたあのレース。

僕は当時、F1雑誌『AS+F』の編集長として、この場に立っていました。

記憶に残る、衝撃的なレースでした。

非力なマシンで、雨の中、本当に圧倒的な速さで勝ったアイルトン・セナ。

レースは道具ばかりではなく、勝利への執念や、人間の本能が大切な要素だと痛感したレースでした。

$モータースポーツ疾風怒濤2011



そして今、思い出のこのサーキットを再び訪れることになりました。

故アイルトン・セナが亡くなった94年、そのセナが亡くなった翌月に生まれた桜井孝太郎選手と一緒に、再びこの地を訪れることになるとは、当時の自分は予想すらできなかったことでしょう。

コースレイアウトもまったく同じで、コースサイドからヘヤピンを眺める自分は、まるでデジャブーを見ているかのようでした。



そんな感傷にひとり浸っている自分とはまったく関係なく、初めてのサーキットを楽しむ桜井孝太郎選手の無邪気な姿。元気、そのものです。

今回は今週末に迫ったドニントンパークでの『イギリスF3選手権第25戦~27戦』のためのテストです。F3での事前練習が禁止されているので、2座席スポーツカーのラディカルを持ち込んでのトレーニングとなりました。もちろん目的は、初めてのコースを覚えることです。


$モータースポーツ疾風怒濤2011

2座席ということもあって、ドライビングコーチの横でじっくりと走りを研究したり、チームメイトで、前戦ロッキンガムのチャンピオンクラスで優勝を飾ったピエトロ選手の横に座って走りをみたり、いろいろな勉強ができました。

途中、マシン・トラブルで時間が余った時には、こんなクルマをお借りして走らせたりもしました。


$モータースポーツ疾風怒濤2011

とにかく、今週末のレースでライバルとのポイント差次第では史上最年少、17歳のイギリスF3ルーキークラスチャンピオンが誕生します。

頑張りますので、応援宜しくお願いします!