ブランズハッチ、勝ちました。2連勝!!

高速コースとして名高いブランズハッチで勝てるなんて、予想外でした。

高速コーナーでのオーバーステアが治らないまま、ずっと苦戦してきただけに、喜びもひとしおです。


ブランズハッチでの高速コーナーを想定して、ロッキンガムでテストをしたのですが、何もかも全然ダメで、困っていたわけです。

町田はできる限り近くでその走りをチェックするために、サーキットの立ち入り禁止区域に入ってまでコースサイドからチェックしたところ、リヤのグリップ感がまるでなくて、抜けてしまうようにリヤが滑り出していました。

エンジニアと相談し、その見てきたフィーリングを伝え、本人のコメントも含めて原因を探りました。しかし、フロントのサスを硬め、リヤを極端に柔らかくして、さらにダウンフォースをリヤウイング最大にし、車高を調整して重心位置をリヤに持っていってもダメだったのです。

1)モノコックの剛性不足。
2)エンジン・マウントの剛性不足。
3)サスペンション関係の問題。
4)運転手がヘタ(笑)。

まぁ、ざっと以上のような原因を想定したわけですが、どれもロッキンガムのテストでは判断しずらく、困ってしまいました。いや、正確には、(4)に関しては確認の意味でエースドライバーのピェトロ選手に孝太郎選手のマシンを走らせてもらいましたが、まったく同じ症状が出たので、ドライバーは大丈夫だとチームも納得してくれました(笑)。

そういった中で、いろいろ試行錯誤して、最後はコレじゃないかな? と見当をつけてレースに臨んだわけです。それが大正解。完全にマシンの挙動は普通のものとなり、一気にタイムアップすることができました。

本音を言えば、3連勝を狙っていたのですが、40分の第3レースは、トップにあと4秒届きませんでした。残念無念。でも、その4秒のうち、3秒は今回新しく加わったロシア人のチームメイト、マックス選手がレース中に第1コーナーで孝太郎選手を押し出したという無謀なラフプレイで失ったわけです。(うーん、理解できないヤツが加わったもんだ....)それがなければ、40分で1秒差、ファステストラップは孝太郎選手が獲得していたから、いい勝負でした。

とにかく最初の1勝、次の2勝目もライバルのヘレキマ選手がリタイアした形での勝利でしたが、3勝目は最後まで競り合ったあげく、接触までするハードバトルの末に、勝ちました。これは桜井孝太郎選手にとって大きな自信につながったと思います。

レース後、チームオーナーのライアンから温かいメールを受け取りました。
メカニックのミスに関する丁寧なお詫びもあり、逆に第2レースの最後にインに入られて接触したのは、飛び込んでくるのがわかっていたはずだから、もっと早く扉を閉めるべきだったとも書いてありました。

このレースを終え、桜井孝太郎選手は6月29日に17歳の誕生日を迎えます。

16歳最後のレースで、2連勝できて本当に良かったと思います。

来週からは、ヨーロッパ・ラウンドです。ニュルブルクリンク(ドイツ)、ポールリカール(フランス)、スパ・フランコルシャン(ベルギー)と遠征が続きます。頑張りますので、皆さんぜひ応援お願いします。


$モータースポーツ疾風怒濤2011