2025年最初のブログです。
皆さん、あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
ここ数年、新年のご挨拶と昨年のご報告というブログを年に1度だけアップするという状況でしたが、今年は初心にかえって、もっと情報発信していく所存です。
皆さんにとって2024年はどんな1年でしたか?
自分にとっては、忘れてしまいたくなるような1年でした(汗)。
有限会社ランブラス設立以来、最大の危機!という感じでしたね、実際。
それでも楽しい思い出もいくつかあるので、まずは2024年を振り返ってみることにします。
佐藤万璃音がWEC参戦、初のル・マン24時間耐久へ!
(ル・マン市街地をパレードする佐藤万璃音のマクラーレン720S LMGT-3)
一昨年、佐藤万璃音はヨーロピアン・ル・マン・シリーズLMP2クラスへ参戦し、全6戦中3戦を挙げてシリーズ2位に輝いたことで、ユナイテッド・オートスポーツ&マクラーレンから2024年はWEC参戦のチャンスを頂くことができました。しかもマクラーレンのLM-GT3という新型車両での参戦です。
ヨーロピアン・ル・マン・シリーズも同チームからLMP-2クラスに継続参戦させて頂き、2024年は耐久レースのプロドライバーとして、大きく成長できた1年だったと思います。
WECでは、開幕当初からしばらくはマクラーレンのニューマシンということで初期トラブルに悩まされましたが、次第にマシンの信頼性も高まり、佐藤万璃音にとって初挑戦のル・マン24時間では残り4時間までトップ争いを繰り広げる熱い戦いを見せてくれました。
シーズンを通じてWECではブラジルでの3位表彰台が最高位でしたが、WEC富士6時間で初の母国凱旋レースも体験し、2025年に繋がる良いシーズンだったと思います。
(WEC富士での母国凱旋記者会見に臨む佐藤万璃音。周囲は小林可夢偉選手、ジェンソン・バトン選手、アンドレ・ロッテラー選手ら豪華メンバー)
ニコラス・コスタもマクラーレンでWEC参戦の夢が叶う!
(左端がランブラス町田。ひとりおいてニコラス・コスタ。右端はポルシェ専門店「クレフ」の水島社長)
ブラジル人のニコラス・コスタにとって、2024年は人生最大のチャンスを掴む出来事がありました。
2023年ブラジル・ポルシェカレラカップのチャンピオンに輝いたニコラスは、我々のメールを信じて、ブラジルから単身ポルトガルへと渡航しWECドライバーオーディションに挑み、そしてマクラーレンのシートを勝ち取ったのです。
そのメールには、「ニコラス、マクラーレンがWECのオーディションをする。メインでテストを走るドライバーは決まっているが、休憩時間に5分間だけタダで走らせてくれる約束をとった。もし君が速ければリチャード・ディーン共同代表は、君にWEC参戦のチャンスはあるとは言ってくれている。飛行機代とホテル代は自腹だけど、5分間のためにポルトガルまで来る気はあるかい?」というような内容を書いた気がします。まぁ来ないと思いましたから(笑)。
しかしニコラス・コスタは即座に「OK! 5分でも走れるなら、行くよ」とメールして来たのです。
そして誰よりも速く走って、そのチャンスをものにし、提示された持ち込み金額も、ブラジル・ポルシェカレラカップで知り合ったエネルギー会社の社長に直談判し、満額のスポンサードを取り付けてきたのです! ニコラス、偉い!!
(日本のFIA-F4を走っていたニコラス・コスタだけに富士でもサインを求めてくださるファンの方々はとても多かったです)
ランブラスにとって、佐藤万璃音のみならず、ニコラス・コスタも受け入れてくださったユナイテッド・オートスポーツのザック・ブラウン氏(マクラーレンF1チームCEO)とリチャード・ディーン共同代表には感謝しかありません!
(リチャード・ディーン氏と町田。WEC富士のオフィスで撮影。実は彼は以前ドライバーとして、全日本F3参戦経験ありなのです!)
VELOREXチーム・ル・マンのフェラーリ296GT3が表彰台を獲得!!
(スーパーGTにフェラーリ296GT3で参戦するTeam LeMansの片山義章選手とロベルト・メリ・ムンタン選手)
話題を国内レースに転じます。
ランブラスは、2024年もTeam LeMansのスーパーGTでメディアサポート業務をさせて頂きました。
メディアリリースを作成し、各媒体やスポンサー企業に配信したり、レース報告書を作成する業務です。
当初はロベルト・メリ・ムンタン選手の遊び相手(笑)担当でしたが、ちゃんと仕事もさせて頂くこととなりました。
2025年はニューマシン、フェラーリ296GT3を投入して優勝を目指しましたが、いくつかのトラブルや不運でそれは叶わなかったものの、第3戦鈴鹿で3位表彰台を獲得し、フェラーリ296GT3での日本国内初表彰台です。
ちなみに、弊社マネジメントドライバーのケイ・コッツオリーノがPONOSレーシングより同じくフェラーリ296GT3で参戦し、第6戦菅生で2位表彰台を獲得できたのも嬉しかった出来事です。(ごめんなさい、ケイの写真が無かったです)
厳しい現実と、それぞれの思惑が裏目に出た2024年....。
2024年シーズンは、大変残念な部分もありました。
契約上、あまり詳細は語れませんが、テォ・プルシェール選手の全日スーパーフォーミュラ選手権途中撤退です。
これによって弊社も経済的に、予想外の大きな痛手を被ることとなりました。
彼の個人マネジメント側やチーム側、それぞれに言い分はあると思いますが、ドライバーとしてのテォ・プルシェール選手のパフォーマンスは素晴らしかったです。
それは走りのデータを見れば一目瞭然。本当に良いドライバーだと思いますので、今後の成長に期待しています。
彼の抜けたシートを、シーズンを通じてカバーして頂いたTOYOTA GAZOO Racingの加地雅哉モータースポーツ担当部長/技術室長、そして常に全開魂で現場に臨むTEAM IMPULの星野一樹代表には、本当にいろいろな局面で信頼関係や、人間関係の築き方を勉強させて頂き、心より感謝しております。
弊社にとっても想定外の出来事でしたが、それによってご迷惑をおかけしたSF関係者の皆様にはこの場をお借りしてお詫び申し上げると共に、様々な面でお世話になった皆様には心よりお礼申し上げます。
そしてエンツォ・トゥルーリ選手も、シーズン開幕直前になって卒業試験とレース日程がバッティングすることが判明し、それによって国内レース参戦を断念。イタリアのGT選手権へフェラーリ296GT3で参戦することとなりました。彼の日本での活躍に期待してくださっていたファンの皆さんを裏切ることとなり、心苦しい1年でした。
また、小泉洋史選手とはWEC参戦半ばにして双方の意見の食い違いから、マネジメント契約を解消することとなりました。
ご本人は初挑戦のWECシリーズフル参戦をきっちりと果たし、高い完走率を誇るジェントルマンドライバーとして高い評価を受けられておりますので、引き続きご健闘をお祈りするばかりです。
これ以外にもいろいろ予想外な事件が発生し、多くの方々に助けられた1年でした。
今年は初心に戻り、きっちりとした仕事を心掛けたいと思っております。
引き続き、応援よろしくお願いいたします。