お久しぶりです。町田です。
国内外のモータースポーツもひと段落し、ゆったりとした気持ちでシーズンオフを過ごしています。
皆さん、いかがお過ごしですか?
1年間は早いもので、もう12月も終わろうとしています。
皆さんにとっては、どんな1年でしたか?
自分は初心に戻って出版事業を再構築し、新雑誌を創刊した1年でした。
『STATUS Magazine』と命名して、創刊号は片山右京さんを特集し、
『挑戦』をテーマに世の中に新たな媒体を投じました。
出版記念パーティーも開催し、多くの旧友たちと再会できました。
参加してくださった皆さん、本当にありがとうございました。
そして12月3日に、創刊第2号も無事発売。
19歳の女子大生スーパーフォーミュラドライバー、Juju選手を特集し、
『親子の絆、伝統の継承』をテーマにした1冊です。
Jujuを特集したSTATUS Magazine Vol.2
敢えて自分で書きますが(笑)、この雑誌は自分だからこそ作れた1冊だという自負はあります。
Juju選手の父親、元F1ドライバー、野田英樹さんと自分との人間関係があってこその1冊でした。
レーサー野田英樹が18歳の頃、
彼の連載コラムを担当していたAUTOSPORT記者の町田英明。
レーサー野田英樹が36歳の頃、
共にA1 Team JAPAN設立して戦ったランブラスの町田英明。
レーサー野田英樹が39歳の頃、
ル・マン24時間耐久レースを共に戦ったランブラスの町田英明。
その時、初対面のJujuは2歳半。
そして月日が流れ、レーサー野田英樹は引退してNODAレーシングアカデミーの校長となり、非常勤講師を務めた町田英明。
アカデミーの生徒さんたちに交じって幼いJujuがカートで走り回る日常生活。
さらにJujuが岡山国際サーキットで9歳ながらFIA-F4を走らせ、それを取材したF1 Racing編集長の町田英明。
こういった長いお付き合いの中で、元F1ドライバーという肩書を持った父親の、その人生を賭けた子育てを見守ってきたわけです。だからこそ、この親子の物語を1冊に纏めたいと思ったのです。
レーシングドライバーを育成するには、覚悟が必要です。そこにかかる資金は半端な金額ではありません。
日本人ドライバーの多くは、トヨタやホンダといった自動車メーカーの主宰する育成プログラムを選びます。
でもそれは、トヨタやホンダが親に代わってその半端ではない資金を投入して育成するわけで、そこには利害関係がおのずと生まれます。育ててもらった以上、マネジメント権は育てた企業が保持するからです。当然ですよね。
でも、自動車メーカーの育成担当というか、モータースポーツ部門の責任者は、必ずしもその職を目指して就職されたわけではない場合が多いです。社内の人事異動によって配属され、配属されてからモータースポーツを勉強される方も多いという話をよく聞きます。
自動車メーカーの育成予算は豊富ですし、その予算配分を決められる権限がモータースポーツ部長にはあります。
世の中には富裕層と呼ばれる方も多いらしいですが、そうでない方々の中にも、ご子息をレーサーにさせたい親御さんたちが少なからずいらっしゃるのは事実です。
予算と権限を持ったモータースポーツ部長によっては、モータースポーツにおける突出した才能を見出すのではなく、親御さんや近しい契約レーサーたちとの人付き合いと忖度で若手育成ドライバーが選ばれることがあるという噂も耳にします。
需要と供給の関係もあって、それはそれで仕方が無いことでしょう。
F1の世界では、育成ドライバーのポジションはお金で買うのが常識です。
ただ日本とはスケール感が違うので、嫉妬する意味すらありません。
例えば息子をメルセデスのドライバーにするために、メルセデスの大株主になろうという考え方ですから。
話がそれてしまいました。本題に戻します。
野田英樹さんは、元F1ドライバーとして、自動車メーカーに頼らず、孤軍奮闘してきました。自ら道を切り拓いて生きてきたわけです。
自分自身のポリシーや考え方を貫くことで、すべてを手に入れてきたドライバーでもあります。
そしてJuju選手も、いま親と同じ道を歩もうとしています。唯一異なるのは、父が彼女のマネジメント部分を補っているという事実です。
ヨーロッパやアメリカで戦ってきた経験から、強いマネジメントスタッフの必然性を痛いほど感じてきた野田英樹さんだからこそわかる部分でしょう。
Jujuという存在感。それは、その親に育てられたからこそ生まれた存在感です。
今回の特集取材を通じて、レースに賭ける父娘の想い、そして周囲の仲間たちの想いを強く感じました。
それが本来あるべきレーシングチームの原点だと思いました。
そんなことを感じながら製作した1冊です。是非、じっくりと読んでいただき、感想をお伺いしたいと思います。






