#日本学術会議会員候補の任命拒否の理由を明らかにして下さい

○2020/10/9 菅(前)首相は、日本学術会議が提出した105人の推薦リストは見ていない、見たのは、(既に6人が除外された)99人のリストである、と説明した。事実であるならば「総合的、俯瞰的」判断をしたと言う事自体が疑われ、公文書改竄の疑義さえ出てくる。日本学術会議会長の推薦文書提出から99人の任命決裁までのプロセスと、6人の拒否理由の正確な説明が求められる。

(2020/10/11 木本忠昭 日本科学史学会会長、書籍「私達は学術会議の任命拒否問題に抗議する」より)

○日本学術会議が推薦した会員候補6人が任命されなかった問題で、6人が除外される前の推薦者名簿を菅義偉(前)首相が「見ていない」と発言。では、いつ、誰が6人を除外したのか、誰が105名から99名にしたのか、いつだれが何の権限で6人の除外を決めたのか。名簿を見ないで「総合的俯瞰的」な判断ができるのか。首相に推薦リストが到達する前に何者かがリスト上の名前を99人に削除したという事であれば、首相の任命権や日本学術会議の選考権に対する重大な侵害だ
 
6人除外前の推薦者名簿を菅前首相が「見ていない」事について、任命されなかった6人のうちの1人、岡田正則 早大教授(行政法学)の見解

•推薦段階の105人の名簿について「見ていない」「自身が決裁する直前に会員候補のリストを見た段階で99人だった」という事は、日本学術会議からの推薦リストに基づかずに任命したという事であり、これは日本学術会議法7条2項「会員は、日本学術会議による推薦に基づいて任命する」という規定に違反する

•6人の名前を見る事無く決裁した、という事は、学術会議からの6人の推薦が内閣総理大臣に到達していなかったという事であるから、改めて6人について「推薦に基づいて、内閣総理大臣が任命する」という行為を内閣総理大臣は行わなければならない。任命権者に推薦が到達していないのだから任命拒否はあり得ないし成し得ない

•任命権を有する内閣総理大臣に推薦リストが到達する前に何者かがリスト上の名前を105人から99人に削除した、という事であれば、総理大臣の任命権に対する重大な侵害であり、日本学術会議の選考件に対する重大な侵害である。リストを改竄した者は、虚偽公文書作成罪(刑法156条)にあたる

(2020/10/11 朝日新聞より)

※岸田首相は2021年自民党総裁選で「今の日本は民主主義の危機だ」と言っていましたが…その危機を打開する為には、「日本学術会議任命拒否問題の解決」が必要不可欠である、と私は考えます。

「学術会議不要」論等、その「あり方」を論ずる方へ…「あり方」を論ずる前に、先ず「任命拒否問題」を片付けてからにすべきではないでしょうか。

「任命するか否かは内閣の専権事項」と論ずる方へ…これは「内閣の専権事項」の一言で済ませる事が出来る様な単純な問題ではない、と私は考えます。

もし、日本学術会議任命拒否問題の事を忘れかけている方がおられる様でしたら、これを機に、どの様な問題であったのか、もう一度思い起こして頂ければ幸いです。

※添付写真…「日本学術会議任命拒否問題」関連書籍



※この投稿は2023/3/17(金)が初回…今回が4回目です。私はこれからも声を上げ続けます。