#日本学術会議会員候補の任命拒否の理由を明らかにして下さい

菅前政権は、日本学術会議が「優れた研究・業績がある」として推薦した105人の内6人の任命を拒んだが…私はその中の1人、加藤陽子 東大文学部教授(添付写真1)の著書(添付写真2)の愛読者です。
菅義偉様、加藤陽子教授は何故任命されなかったのでしょうか?「総合的俯瞰(フカン)的…」などと言われても、不肖私には何の事かさっぱりわかりません。私の様な者にも理解出来る様に、具体的かつ丁寧にご説明頂ければ幸いです。加藤陽子氏以外の5名の方々についても同様に…どうぞ宜しくお願い致します🙏。





「Facebook の友人」からお聞きしたのですが、今回、任命を拒まれた6名の方々について、SNS(特にTwitter)上では「あんな『反日』の学者達が任命されなかったのは当然」という趣旨の意見を述べている人達がいるとの事です。

加藤陽子教授は日本近現代史がご専門で、「大日本帝国」時代の日本について、その著書の中で批判的な記述もされておりますが…「大日本帝国」を批判したからといって、イコール「戦後の『日本国』」を批判した事にはなりません。(添付写真3)
これについては、詳細は「歴史戦と思想戦、歴史問題の読み解き方 山崎雅弘著 集英社新書」をお読み頂ければ幸いです。(添付写真4)お勧めです。





加藤陽子教授らを「反日」と呼ぶ人達にとって、「反日」の「日」とは何を指すのでしょうか?
「安倍政権・菅政権」に批判的な人達を「反日」と呼んでいるのであれば、それは誤りです。決して「安倍政権・菅政権」=「日本」ではありません。

右翼団体「一水会」さんの言葉を紹介させて頂きます。

日本の負を指摘して、正す提起まで「反日的だ」とする風潮は、愛日、憂日ではない。人間だって改めなければ成長がなく、短所を放置していれば人が離れる。屈折していなければ、いい加減欠点を是正するだろう。正しく国も同じだ。その部分を指摘されることを、反日に集約してしまうのは真の愛国でない。

「反日」という言葉を多用されている方達へ…その言葉を安易に用いてはいませんか?ご自分の胸に手をあてて、自省を込めて冷えた頭で熟慮頂ければ幸いです。

2020/10/23 日本外国特派員協会での記者会見で紹介された加藤陽子教授のメッセージ
「今回の任命拒否で第一に感じたのは、法解釈の変更無しに行えない違法な決定を、今回、菅首相が何故行なったのか、その意思決定の背景を説明出来る決裁文書が有るのか、これを政府に尋ねてみたいという事です」

日本学術会議会員候補6人任命拒否問題を巡り、菅政権は2020/11/4 衆院予算委員会で「国民・国会に責任が負えない場合」は拒否できるという
新たな判断基準を示したが、野党から「今回任命を拒否された6人は、任命したらそういう事(責任を負えない場合)になる人達か」と追求されると、「個別の人事には回答を差し控える」と答弁。
任命拒否された加藤陽子 東大教授が現在も政府の委員を務めている事を野党から指摘されると、菅首相はその事実を知らなかった
(2020/11/5 朝日新聞)

学術会議任命拒否、政権の意に沿わない数人を見せしめのように排除する事で、科学者の世界に影響力を及ぼそうとしたのではないか。菅首相の言い訳、「総合的俯瞰的」「多様性」「国民・国会に責任が負えない場合」、こんな説明をいくら繰り返されても説得力は無い。学術会議側が優れた研究や業績を認めて推薦した6人を任命する事が「国民・国会に責任が負えない場合」に当てはまるとは到底考えられない。6人の中には、菅政権の今も政府の会議の委員を務めている人(加藤陽子 東大教授)がいる。公的な役割を、片やお願いし、片や拒む。支離滅裂と批判されても当然。
首相は潔く過ちを認め、6人の任命を認める所から再出発するしかない
(2020/11/7 朝日新聞)

岸田首相は2021年自民党総裁選で「今の日本は民主主義の危機だ」と言っていましたが…その危機を打開する為には、「日本学術会議任命拒否問題の解決」が必要不可欠である、と私は考えます。

「学術会議不要」論等、その「あり方」を論ずる方へ…「あり方」を論ずる前に、先ず「任命拒否問題」を片付けてからにすべきではないでしょうか。

「任命するか否かは内閣の専権事項」と論ずる方へ…これは「内閣の専権事項」の一言で済ませる事が出来る様な単純な問題ではない、と私は考えます。

菅前政権は、推薦された105人の方々の中から6人だけ任命を拒みましたが、その理由を説明すべきです。拒んだ理由が説明出来ずに、ただ「適切に対応した」の一言で済ませるのは良くないです。

もし、日本学術会議任命拒否問題の事を忘れかけている方がおられる様でしたら、これを機に、どの様な問題であったのか、もう一度思い起こして頂ければ幸いです。

※添付写真5…「日本学術会議任命拒否問題」関連書籍



※この投稿は2020/10/6(火)が初回…今回が19回目です。私はこれからも声を上げ続けます。