記憶はあてにならないわ。
【監督】 是枝裕和
【出演】 カトリーヌ・ドヌーヴ(ファビエンヌ・ダンジュヴィル)、ジュリエット・ビノシュ(リュミール)、イーサン・ホーク(ハンク・クーパー)、リュディヴィーヌ・サニエ(アンナ・ルロワ)、クレモンティーヌ・グルニエ(シャルロット)、マノン・クラヴェル(マノン・ルノワール)、アラン・リボル(リュック)、クリスチャン・クラエ(ジャック)、ロジェ・ヴァン・オール(ピエール)
【評価】 3.5 ★★★☆
まさかのフランス映画、しかもフランスが誇る名女優・カトリーヌ・ドヌーヴを主演に迎えてってんだから予想外で驚いた。
やっぱ「万引き家族」でカンヌ・パルムドールを獲ったってのが大きいよなぁ。すっかり国際的な名監督になったってことだ。
話題にはなってるようだが、正直言うとカトリーヌ・ドヌーヴをよく知らないから、この偉業があまり響いてこない。
名前くらいは聞いたことがある。でも、たぶん一作も観たことないかもだ。
もう一人、彼女の娘を演じるジュリエット・ビノシュも有名なの?(PCの予想変換で出るくらいだしw)
もっと知らん。見覚えもないわ。
この2人が共演ってのでも話題だが、知ってると言う点で、彼女たちよりもイーサン・ホークと仕事してる!!って方に尊敬を覚えたわ。
で、そんな名優たちを集めてのストーリーだが、是枝監督が何かのインタビューで、『今回は軽やかなハッピーエンドにしたいと思っていた。』と言っていた。
確かに、そんな感じだった。
是枝作品と言えば、社会的な問題に一石を投じるような、そして重厚で重苦しい・・・そんな印象の作品が多い気がする。
そこが、個人的に合わないのか、いい作品と思っても、満点5つ★!となったことはない。
是枝作品でもありそうなプロットだ。
けどね、『軽やかな』ってキーワードが生きてるのか重くないのはもちろん、最初からそこまで壊れてるとも思わない。
母親が離婚や浮気を繰り返す、事実婚・・・みたいな自由な結婚観は、フランスらしさなのかもと思うところもある。
そして何より非常識こそ常識の女優という職業が、すべてを納得させてくる。
樹木希林の代わりにカトリーヌ・ドヌーヴ・・・という話も耳にしたことがある。
自由、大女優って点では通じるものがあるが、まったくの別人。
けど、きっと是枝監督は、こういう大御所女優さんが好きなのかもしれないな。あと子役とw
カトリーヌ・ドヌーヴを知らないのでテキトーなことを言うことになるが、聞いてる話だと、劇中のファビエンヌと似てる面が多そうだ。
家族を顧みず、女優に人生を捧げる。そんな過去が、今になっても娘とのすれ違いを生んでいる。
けど、大げんかするわけでもない。問題の自伝小説だって、そこまで焦点にならない。
あれ?あれれ?といつの間にかふわっと円満に終わっていく。
あぁ、ホントだ、『軽やかなハッピーエンドだ』。
親友でありライバルであったサラという女優を、ファビエンヌが主演する映画の若手女優に重ねて、そして母娘の関係すら重ねて、間接的に表現する構成は巧い!
そこから終盤に急にファビエンヌが変わったな。
キャスティングのわりに派手さのない、素朴ないい作品ってとこだ。
英語とフランス語を使い分けてるので、字幕版を観る方がベターだ。


