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心で見た時だけ本当に見える。何より重要なものは目に見えないところにある

【日付】 2015年11月21日(土)
【監督】 マーク・オズボーン
【出演】 鈴木梨央 、瀬戸朝香 、伊勢谷友介 、滝川クリステル 、竹野内豊 、ビビる大木 、津川雅彦
【評価】 4.5 ★★★★☆

母親の言う通りに、いい学校をに入るべく必死で勉強する少女の隣家には、昼間は裏庭にある破損した飛行機を修理し、夜は望遠鏡で空を見ている老人が暮らしていた。引っ越してきて以来彼のことが気になっていた少女は、ある日母親に黙って老人と接するようになる。若かった時代に飛行士だったという老人は、かつて不時着した砂漠で出会った男の子の思い出を語りだすが……。(シネマトゥデイ)


イメージ 1アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの名作「星の王子さま」かぁ~!
有名な作品だし、映画でも登場することもあるからもちろん知ってるんだけど、実際に読んだことはないな。ストーリーもほとんど知らない。

初の映画化らしいが、これが原作に忠実なのかどうかは分からない。
けど、「星の王子さま」の絵本のような世界と少女を主人公とした現実の世界の2つが同時並行する構成はすごくヨカッタなぁ~

イメージ 2フリも手加減なしで徹底している。
冒頭から母親に決められた学校だけじゃなく人生すら細かく管理される少女。
まるで精密機械を作る工場のようで、ここまでくるともうギャグだな。シングルマザーだからこれも母親なりの愛情なんだろうけど。
街も無機質で、いったいこの夢のない世界は?と思える。

だから隣のぶっ飛んだじじいが異質に見える。
そりゃ、あの登場だから、少女や母親じゃなくても第一印象は最悪で絶対に近づかないって思うわっ!

イメージ 3そんな対極的な人生だからこそ、少女がじいさんにすぐになつくのも当然だ。
そのきっかけが何とも繊細で素敵じゃない!特に小銭の中のガラクタがさ。

最初に見たじいさんの家は、少女にとってはファンタジーのように見えたのだろう。だからこそ、じいさんの語る「星の王子さま」を素直に信じられたのだろう。

その「星の王子さま」のプロットがまた素晴らしいんだ。
じいさんの家もメルヘンだったけど、やっぱ本物は違うねぇ~~

イメージ 4その2つの世界を現実は最新のCGアニメで、寓話の方はアナログなストップモーションアニメだ。
新旧2つの撮影技術の使い分けがそれぞれの世界に実にマッチしている。

特にストップモーションアニメは噂には聞いてたけど、スゴかった!
大抵は木製やプラ、粘土あたりが多いのだけど、あんなに紙をベースに使った物は初めて観た!
なんでも和紙を使ってるんだってね。
人物だって草木だって、煙までも和紙で、とても柔らかく優しい印象しかない。

イメージ 5古い技法なのに斬新だったなぁ~
寓話の方は先が読めないにしても、現実の方はお約束って感じで先が読める。読めてても、テッパン的に切ないんだけどね。
けど、そんな浅い読みを大きく飛び越していった!
まさかあんな形で現実と寓話を一つにするとはっ!
一体どこまでが現実でどこからが想像だったのか、最後までよく分からない。まるで夢のようで、めちゃくちゃなんだけど、冒険のラストとしては盛り上がった。
ちょっと怖いのもいいアクセントになっていた。

イメージ 6じいさんや王子さまから語られるセリフがどれも素敵でね。ちょっと考えさせられてしまう。
そうそう、映像も素敵だったけど、音楽のセンスも終始よかったなぁ。

残念ながら吹替えのみの上映だったんだけど、日本人の声優も豪華でデキもかなり良かった。特に津川雅彦のおじいさんは最高だね。
鈴木梨央ってのは子役なのか?これまた素晴らしかった!
ハリウッド版の声優もかなり豪華なんで、そっちも見たいなぁ~。

美しくあたたかく、心洗われるような素敵な作品だった。もちろん泣けたゼ(゜-Å)