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私は私が分からない。これが城野美姫という人間なのでしょうか

【日付】 2014年3月29日(土)
【監督】 中村義洋
【出演】 井上真央 、綾野剛 、菜々緒 、金子ノブアキ 、小野恵令奈 、谷村美月 、染谷将太 、蓮佛美沙子 、貫地谷しほり 、生瀬勝久
【評価】 4.0 ★★★★

人里離れた山中で10か所以上を刺され、焼かれた死体が発見される。殺害されたのは典子(菜々緒)で、容疑者は化粧品会社のOL城野美姫(井上真央)。テレビディレクターの赤星雄治(綾野剛)は、美姫の同僚、家族、幼なじみなどに取材。典子が美姫の同期入社で、美人で評判だった一方、美姫は地味で目立たない存在だったことが報道され……。(シネマトゥデイ)


イメージ 1美人OLを殺した犯人は誰だ!?
という、ただの犯人探しのサスペンスドラマではない。
サスペンスにゴシップとエンターテイメントの要素を加え、独創的な構成で見せている。
中村義洋監督か、納得の面白さだ。

冒頭のタイトルの表現も上手かったなぁ~
山林の国定公園で起きた殺人事件を、ツイッターというネット媒体で具体的に説明しながら、同時に世間の視線も表現している。
その中から、ゆらりとタイトルだもんな。

イメージ 2そう、このツイッターの使い方が上手い。
序盤から、軸となるテレビ局の契約ディレクターの赤星のツイート連発で、ストーリーの展開から赤星の心情まで語ってしまう。
電話でのやりとりを聞きながら同時にツイートも読むのは、若干大変だったが、こういう使い方もあるのかと感心した。

にしても、赤星のツイッター依存度の高さときたら。
普通の人間には以上に見えるだろうが、同じようなユーザーが数多くいるというのがスゴイ。

イメージ 3そして、その発言(ツイート)の軽さと無責任なこと。
σ(・ω・。)もツイッターをするので、こういう種類の連中と同じかと思うと、何とも言えない気持ちになってきた。

だが、匿名のネット投稿だから、こういう軽さと無責任さが横行するのか?
それがそうでもなくて、ちゃんと身元を明らかにしたインタビューですら大差ないのだ。
こうして軽薄で無責任なネット投稿とインタビューによって、『白ゆき姫殺人事件』というポップな名前を付けられた事件は勝手に形作られていくわけだ。

イメージ 4その様子も見てて愚かしく、むしずが走るのだが、それらの証言がある程度揃うと作られる再現シーンへのフィードバックが面白い。
あぁ~、人の証言、思い込みなどで、こうも現実は違って見えるものなのか・・・というのが分かりやすくショッキングなんだよねぇ~
ちょっと「バンテージ・ポイント」を思い出すな。

対象は容疑者の城野美姫だけじゃなく、証言をする何人かの人物も、再現の中で少しずつ人となりが変わっていく。

イメージ 5自分の知らないところで、勝手に自分の過去から性格まで人物像が作り上げられていくというのは、どれほど不気味なことか。
でも、これってきっと今の世の中で当たり前に起こってることで、関係者からの目線で見せるってのは新鮮だな。
こうしてやっと少しだけ異常さと責任を知れるのかも。

キャストの使い方も面白いよなぁ~
どれもクセがありながらハマり役!菜々緒なんて最高だった!

イメージ 6ストーリーを引っ張る綾野剛の役作りも良かったが、井上真央で地味ってのが意外にもイイんだよね~
「八日目の蝉」でも少し疲れた役でいい芝居を見せたが、それ以上に地味で疲れ、時に一瞬本当におばはんのような表情を見せるもんな。上手い。

生瀬勝久の情報番組も、ぽいよねぇ~!
小○さんや宮○を思い出すわw
とことん、こういう軽薄な報道の在り方も滑稽に見せるよなぁ。

イメージ 7噂話レベルから見えてくる多くの関係者の人物像の変化を追うだけでもそれなりに面白いんだけど、終盤になってくるといよいよ今度は事件の真相ってのが気になってくる。

あぁ~~、そういうことだったんか!
サスペンスとしては王道的かもしれないけど、それまでの見せ方の妙があるから引き立つよな~。ホント怖い。
そんな腐った中で、数少ない信頼、友情が美しかったなぁ~。掃き溜めに鶴やわ。
ラストの“アン”と“ダイアナ”の友情は泣けた(。´Д⊂)