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5類移行後の働き方 リモート浸透の一方で出社に回帰する企業も
2023年5月14日 15時31分 【NHK】 

新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが「5類」に移行されるのにあわせて、全国の企業に働き方の変化を尋ねたところ、リモートワークなどで「コロナ前と異なる」と答えた企業が4割近くにのぼった一方で、「コロナ前と同じ」と答えた企業もおよそ4割とほぼ同じ程度になったことがわかりました。調査会社は「中小企業や現場で人が関わる業種ではオンラインが難しく、コロナ前に回帰する動きが見られる」と分析しています。

民間の信用調査会社帝国データバンクはことし3月、全国の企業を対象に新型コロナが「5類」に移行したあとの働き方について調査を行い、1万1428社から回答を得ました。

それによりますとリモートワークの実施や業態の変化などで働き方が「コロナ前と半分以上異なる」と答えた企業は15.5%、「2割程度異なる」は22.5%でコロナによって働き方が変化した企業は38%となりました。

一方で「コロナ前と同じ状態」と答えた企業は39.1%で、コロナによって働き方が変わらなかったり出社を促されるなど以前の状態に戻ったりした企業も少なくないことがわかりました。

業界別にみると「コロナ前と同じ」としたのは多い順に農林水産業、建設業、不動産業、金融業、製造業などとなっていて、サービス業が最も少なくなっています。

企業の規模でみると従業員数が1000人を超える企業では「コロナ前と異なる」が52.9%にのぼった一方で、6人から20人の企業は34.4%などと従業員数が少なくなればなるほど働き方の変化も少なくなっています。

帝国データバンクの藤井俊情報統括部長は「資金や人員面で比較的余裕のある大企業やリモート環境との親和性が高い情報サービス業では働き方が変わった企業が多かった一方、1人で何役も担う中小企業や現場で人が関わる業種ではオンライン環境の導入や維持が難しい面もあり、コロナ前に回帰する動きが見られる」と分析しています。

★リモートワークを続ける企業は 
新型コロナウイルスの感染拡大後、多くの企業に浸透したのがリモートワークなど出社しない働き方です。

IT企業で社員およそ1200人のディー・エヌ・エーは、新型コロナを機にリモートワークを本格的に導入し緊急事態宣言の時期は最大で社員の99%がリモートで働いていたということです。

「5類」移行後の現在はリモートワークと出社を社員が自由に選べる働き方になっていて、いまも平均して7、8割の社員がリモートワークを続けています。

中には自宅で子どもの世話をしながら仕事をする社員もいて、先週リモートで勤務していた40代の男性社員は「プライベートも仕事も充実させられるのでこの働き方を継続したいです。原則出社と言われるとつらいなと思います」と話していました。
会社ではリモートワークを前提におととし本社を移転し、およそ3000あった席数をおよそ5分の1の700弱に減らして、オフィスの規模を大幅に縮小しました。

さらにIT人材の確保が難しくなる中でリモートワークは勤務場所にとらわれずに全国から優秀な人材を採用できることにもつながると期待しています。
ディー・エヌ・エーの清水琢也総務部長は「仕事のスタイルに合わせて出社かリモートワークかを選べたほうが、会社としても社員にとってもよいのではないかとハイブリッドワークを決めました。リモートワークでも業績が伸びた事業もありますし、全国での人材の採用にもつながっています。この働き方が今後、会社のよい文化や働き方になっていくと思っています」と話していました。

★製造業には出社せざるをえない事情が 
5類移行後の働き方についておよそ4割が「コロナ前と同じ」と答えた製造業では、出社せざるをえない事情があるといいます。

東京 大田区にある社員12人のプリンター販売と部品製造を行う会社は受注先からの依頼を受けて3Dプリンターで歯形やロボットの部品などを製造しています。
この会社では新型コロナの感染対策として自宅から3Dプリンターを遠隔操作できる技術を独自に開発して2年前から在宅勤務を進め、多いときには社員の半数がリモートワークをする時期もありました。

しかし、できあがった製品が受注先の要望通りに仕上がっているか寸法や質感を確かめるため、結局、多くの社員が出社することを余儀なくされ、去年6月からは原則出社での勤務に戻しました。
プリンター販売と部品製造会社、グーテンベルクの鈴木亮介取締役は「リモートで形ができているのは確認できますが、これを検査したり手に取ってはめ合ったりしないとそれが果たしていいものか悪いものなのか判別できません。やっぱり限界がありました。このままだとモノづくりができないと思い再び出社に戻したところ完成スピードは4倍ぐらい早くなりました。やはり、物と人が顔を突き合わせることが品質に深く関わっていることを再認識しました」と話していました。

★あえて原則出社に戻した企業も 
5割近くが働き方が「コロナ前と異なる」と答えた情報サービス業のなかでもあえて原則出社に戻したという企業もあります。

IT企業で社員およそ1100人のGMOインターネットグループは感染が拡大した当初、リモートワークを推奨し、多い時には社員のおよそ8割が在宅勤務を行っていました。

しかし、社員間のコミュニケーションが不足することで業務のスピード感が下がったり新入社員の教育が円滑に進まなかったりしたことなどからコロナの収束を見据えてことし2月から原則出社での勤務に戻しました。
現在はほとんどの社員が出社していて、管理部門では月に1回、社員全員が1つの部屋に集まって会議を開き、業務の報告や新入社員の紹介などを行っています。

先月には新入社員が全員出席した入社式で歓談の時間が設けられ、役員と新入社員58人が直接、交流したということです。

3年前に入社した男性社員は「社会人として経験がなかった分、リモートワークでは何かトラブルが起きたときに1人でどうしようもできないという不安がものすごくありました。しゃべったことがあるのとないのは全然違うのでそこが出社のメリットだと思います」と話していました。
GMOインターネットグループ広報チームの新野貴史マネージャーは「直接、顔と顔合わせてコミュニケーションをとっていくのは、非常にスピード感が早くなるので原則出社という形にしました。出社すれば業務の話や相談、ちょっとした雑談などコミュニケーションの質が上がってくると思うので、それでモチベーションやパフォーマンスを上げて業務に生かしてもらえればいい」と話していました。

★専門家「リモートと対面のバランスが大事」 
労働政策に詳しい大正大学の塚崎裕子教授は企業が原則出社に戻す理由について「リモートワークでは勤務状況を管理するのが難しいことやコミュニケーションが不足がちになってしまい、社内での人的ネットワークの形成や人材育成が難しかったりするなどの課題がある」と指摘しました。

その上で「働き手の側はコロナ禍でリモートワークが身近になり、柔軟な働き方を求める人が増えてきている。企業は今後、リモートと対面のバランスを考えていくことが大事だ。社員一人一人のキャリアの具合によって変えていく柔軟性があってもいい。例えば入社してすぐは一定期間、出社して人的ネットワークなどを作り教育をしっかり受け、その後、リモートと出社のハイブリッドにしていくといった具合に取り入れるなど柔軟性が求められている」と話していました。

 

 

富士通 本社機能を川崎工場などに移転へ リモートワーク普及で
2023年9月22日 16時31分 【NHK】

リモートワークの普及で、東京都心に置く本社ビルを見直す動きが明らかになりました。富士通は、本社を置く東京 港区の大型ビルから退去し、神奈川県の川崎工場などに本社機能を移すことを正式に発表しました。

富士通は、20年前の2003年に、東京 丸の内にあった本社の管理部門と分散していた営業機能を1か所に集約し、東京 港区にある大型ビル、汐留シティセンターに本社を置いてきました。

発表によりますと、会社は来年9月末までにこの大型ビルから退去し、
▽本社の管理部門を神奈川県川崎市にある「川崎工場」に移すほか、
▽営業部門を川崎市内のオフィスビルに、
▽システム開発部門を東京 大田区のオフィスビルにそれぞれ分散化させます。

本社から離れた外部オフィスを全国に増やすなどしてリモートワークが普及した結果、社員の出社率が2割程度に下がり、柔軟な働き方に対応するためとしています。

また、都心に本社を置くための賃貸料を削減できる利点もあるものとみられます。

リモートワークは多くの企業で広がり、横浜ゴムがことし、東京 港区から神奈川県平塚市に本社機能を移転しましたが、大企業で都心の本社をなくす例は少なく、本社ビルのあり方を見直す動きとして注目されそうです。

 

 

富士通、川崎市に本社移転 企業の「脱都心」相次ぐ リモートワーク普及、自治体も税優遇で誘致
2023/9/23付日本経済新聞 朝刊

企業が本社機能を東京都心から移す動きが相次いでいる。富士通は22日、2024年に東京都港区から川崎市に本社を移転すると発表した。新型コロナウイルス禍を経てリモートワークが定着するなか、各社はオフィスの移転や縮小を進め賃料を削減する。自治体も税優遇を通じて大手企業の本社を誘致する。

 

 

PRESS RELEASE

2023年9月22日
富士通株式会社

「Work Life Shift」のさらなる進化に向けた首都圏拠点の機能見直しとデータ活用による生産性向上
当社は、2020年7月にニューノーマルにおける新たな働き方のコンセプト「Work Life Shift」を発表して以来、従業員が主体的に業務の目的に応じて最適な場所や時間を選択する働き方への取り組みを進めてきました。この新たな働き方の定着により、従業員エンゲージメントや生産性の向上を実現しています。

今般、 拠点ごとの機能の明確化と外部シェアードオフィスのさらなる活用により、首都圏エリアの固定的なオフィスを縮小するとともに、データの活用によって働き方を可視化することで、ビジネスや業務の目的に応じた最適な働き方を推進していきます。

これにより、今後は従業員個人の生産性向上にとどまらず、チームとしてのパフォーマンス向上を実現し、当社グループの企業価値向上やお客様の課題解決、さらには社会の持続的成長に貢献していきます。

概要
1. 拠点ごとの機能の明確化および集約
首都圏における当社主要拠点である川崎工場(川崎市中原区)、Fujitsu Uvance Kawasaki Tower(川崎市幸区)、富士通ソリューションスクエア(東京都大田区)において、拠点ごとの機能を明確にしたうえで集約し、その機能に合わせた環境整備を行うことで、新たなテクノロジーの開発やイノベーションの創出とともに、社会課題を起点としてクロスインダストリーでお客様の成長に貢献するデジタルサービス「Fujitsu Uvance」の展開を加速させていきます。これに伴い、コーポレート部門やお客様対応を行うフロント部門などが入居している汐留シティセンターからは2024年度(注1)上期中に全ての部門が移転する予定です。また、当社が契約している外部シェアードオフィス(首都圏 約1,500拠点)のさらなる活用により、場所に捉われない柔軟なワークプレイスの選択をより一層推進し、フロント部門の機動力やリアルなコミュニケーションによるコラボレーションの拡大など、より生産性の高い働き方を実践していきます。

(1)Technology Park:最先端のテクノロジーとイノベーションの創出拠点
汐留シティセンターにあるコーポレート機能や点在するテクノロジー開発機能を、テクノロジーの中核拠点である川崎工場に段階的に集約し、2024年4月より拠点名称をFujitsu Technology Parkとします。Fujitsu Technology Parkでは、各種行政機関や近接する等々力緑地の再編整備実施計画とも連携し、従業員・地域全体のWell-being向上や最先端テクノロジーの実証実験を目的とした再開発を検討していきます。

(2)Fujitsu Uvance Kawasaki Tower:「Fujitsu Uvance」を体感できるサービスソリューションの中核拠点
「Work Life Shift」の象徴的な拠点であるFujitsu Uvance Kawasaki Tower に汐留シティセンターをはじめとする首都圏の各拠点に在籍しているフロント部門・事業部門(関係会社含む)を集約し、「Fujitsu Uvance」の展開を加速させていきます。また、「Work Life Shift」の実践の様子を見学できるライブオフィスツアーや、他社とのコラボレーションスペースである「F3rdX(注2)」「F3rd Lab(注3)」のさらなる活用を進めるとともに、「Fujitsu Uvance」を紹介するショーケースとして、これまで以上にお客様が「Fujitsu Uvance」を体感できる拠点へと進化させます。

(3)Fujitsu Solution Square:高品質なシステムの開発・デリバリー拠点
首都圏に点在するシステム開発のプロジェクト拠点を富士通ソリューションスクエアに集約します。防災機能の高い当拠点に集約し事業継続の強化を図るとともに、高セキュリティかつ快適な開発環境を構築することで、さらなるシステム品質の改善・向上に取り組み、お客様の価値向上につながる安心・安全なシステムを提供していきます。なお、拠点名称は「Fujitsu Solution Square」とし、他の拠点と同様に英語表記で統一します。

2. データの活用による生産性向上
これまで「Work Life Shift」の要素の1つであるBorderless Officeを推進すべく、各々の業務内容に合わせて働く場所を自由に選択できる環境を整備してきました。今後、それらの働き方の実態や効果を各種データの活用によりデジタルに可視化・分析することで生産性のさらなる向上に取り組んでいきます。

(1)生産性向上に繋がる指標の策定と最適化
「Work Life Shift」の施策と全社DXプロジェクト「フジトラ(Fujitsu Transfromation)」の連携により、業務システムやクラウドツールの利用状況、出社状況、オフィスでのコミュニケーション頻度など、全社データ活用基盤に格納された様々なデータを掛け合わせて生産性向上に直結する指標を策定し、チームの働き方を可視化、最適化します。

(2)働き方を可視化するダッシュボードの構築
チームにおけるメンバーの出社状況や外部シェアードオフィスの利用状況を捉え、それらのデータを全社平均値や他部門と比較できるダッシュボードを構築します。これにより、チームで働く場所の選択を可視化し、コラボレーションを推進する上での改善点を見つけ出して、自律的に生産性向上に取り組むことができる環境を整備します。

(3)外部シェアードオフィスでの在席状況の可視化
2021年9月より社内実践を行っている、従業員の在席場所を確認できるWebアプリ「aerukamo」の機能を拡張し、外部シェアードオフィスでの在席場所もリアルタイムで可視化します。これにより、外部シェアードオフィスにおける従業員同士のリアルなコミュニケーションが容易となり、チームマネジメントの強化や他部門とのコラボレーションの活性化を図ります。

商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈
注1    年度:
当社の決算期は3月末です。
注2    F3rdX(エフサードクロス):
お客様やビジネスパートナーとのコラボレーションオフィス。
注3    F3rd Lab(エフサードラボ):
検討中のアイデアや開発中のテクノロジーの検証スペース。