15:50分、上高地へ向け下山開始

その後も社会は激しく変わり、私の人生も紆余曲折を経てきたが、いつの時にもこの若き日の山で得た貴重な経験は、「生きる」ということの大きな支えになったのである

山彦耀のブログ 若い日の山への憧れは純粋であり、闘争的ですらある。それはあまりにも一途なもので、それだけ山に対してのゆとりに欠けるところもあった
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しかし、穂高への傾斜が強まって、その山旅のほとんどを穂高で費やすとともに、山への洞察も深まって、徐々に自然の豊かさというものに目が向き始めて、私の心は変わり始めた
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不思議なもので、物の見方、考え方が少し変わっただけで、対象の山がまったく別物に見えてきたことだ
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それから穂高は通えば通うほどにその変化に富んだ側面を見せてくれ、豪壮で峻険ではあるが粗野なところがあったそれまでの穂高の印象が、ずっと豊かで、大きくて、多彩なものに変わって行った

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雲や霧、太陽などが演出する山の悠久感もさることながら、垂直分布による植物の多様さ、植生の変化、季節の推移が微妙に影響して描き出す自然の造形美

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これらの豊かな自然は、親しめば親しむほど味わい深く、限りない愛着を感じさせるのであった
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草も木も岩も、そして雲や水が、まことに親しげに語りかけてくる

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今まで気づかなかったものから山を感じ、何気なく見過ごしていたものに山の美しさを見つけるようになると、それまで随分穂高に通っていながら、実際はこの山のほんの一面しか知っていなかったことに気づいた
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穂高の自然はあまりに大きく深く、私一人がいかに情熱を燃やして全力を傾けたところで、所詮はそのすべてを知ることが出来るものではあるまい
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