全国どこへでも出かけて手入れをし、名木の後継ぎが絶えず残しておかなあきまへん。何百年生きた古木も、いつかは寿命が来ますやろ。その接ぎ木や苗木を育ててやることが大事なんですわ
1981年おやじが亡くなった後、「自分も櫻を守っていかなければ、おじいやおやじが浮かばれん」と思うようになりましたのや
それもこれも、長男の晋一がわしの桜道楽に文句をつけず、家業を支えてくれるからや
わしの子供は3人で、男はひとりです
晋一に跡を継げ、と言った覚えはなく、継ぎたいと聞いたことももありまへん
自ら東京農業大学の造園関係に進み、自然にこうなりましたわ
晋一の長男は今春、京都造形大学を卒業し、横浜の造園業者のところへ修行に行きました
わしがおじいに育てられたように、孫も一緒に過ごす時間が多かったさけ、いつしか同じ道を選んだんと違いまっか
素知らぬ顔をしとりますが、気にはしとるようですわ
桜の守りを受け継ぐかは、本人が決めることや
日本気象協会が4月27日に発表した第10回「桜(ソメイヨシノ)の開花予想」によると、北海道では平年並みか、平年より早い
釧路市では15日、根室市では17日頃の見込み
3月20日、愛媛県宇和島市、静岡市から北上し始めた桜前線は2か月近くかかって日本の最北端に到達する
読売新聞「時代の証言者・佐野藤右衛門」より抜粋








