ハッピーになれると思っていたのに、現実はちっとも幸せじゃない。
探し続けた20代、あがき続けた30代。上った急坂の轍を振り返った。「ふっと見たらハッピーというレールは隣にあった。幸せのレールと成功のレールがつながっていなかった。取って取って、上に行けたら、ものすごくハッピーになれると思っていた。なのに現実はちっとも幸せじゃない。こんなもんなの?必ずしも居心地はよくねえなと思った。周囲は怪訝な顔だった。「最高じゃんよ。ロックで飯食えて女にキャーキャー言われて。ベンツなんかポンと買えるぐらいになったんだから」
虚像と実像の乖離は生涯付きまとう厄介事のようだ。
苦い自問を繰り返す日々。と、海の向こうに一点の光明を見出した。
(日経)