★「逆いいね!」ボタンなんかいらない! 心の内は自分だってわからないのだから | ジャーナリスト 石川秀樹

ジャーナリスト 石川秀樹

ちょっと辛口、時どきホロリ……。理性と感情満載、世の常識をうのみにせず、これはと思えばズバッと持論で直球勝負。
3本のブログとFacebook、ツイッターを駆使して情報発信するジャーナリスト。
相続に強い行政書士、「ミーツ出版」社長としても活動中。


散歩しながらつまらないことを考えた。
「dislike」ボタンである。
「いいね!」は英語では「I like.」。
その反対のdislikeボタンを作れという声がある。


確かに「like」では表現できない記事もある。
お悔やみ、病気の投稿にいいね!はできない。
でもどうなんだろう、ディスライク……。


いいね!の最大の良さは「いいね!」しかないところにある。
しかもFacebookは実名。
だから人の「善意」を助長するといわれている。


必ずしてもそれほど単純ではないと思うが、
悪口雑言を言いにくくなることは確かである。
だからこそフラストレーションがたまる人もいる。


今の日本、ばかばかしいほどの気兼ね社会だ。
だから自分が「いいね!」したことを知られたくないと、
読むだけにして存在を隠している人さえ少なくない。



いいね!が匿名でできれば、もっといいね!は増えるのかな?
それはともかく、逆の発想もあるのだ。
dislikeボタンをつくって、しかも匿名にする!


するとどうなるか。
like100、dislike300なんてことになるかも知れない。
人の心の闇は測りがたい。


僕の投稿なぞdislikeボタンができようものなら
押したい人が殺到するのではないか。
何しろ長い、そして常に正論でしゃらくさいときている。
それはそれで壮観で、見てみたい気もする。


dislikeボタンはあっていいと思うし、つまらないとも思う。
どっちでもいいんだ、そんなことは。
批判の多寡で気持ちが折れて、人が書くことが変わることの方が問題だ。


だからまじめな話をすれば、
Facebookにdislikeボタンなんていらない。
人の悪意の顕在化はあまり見たい光景ではないというのが1つ。
もう1つは、善と悪、そんな二元論は人間にはふさわしくないと思うからだ。


likeしたい気持ちとdislikeしたい気持ちとどっちが本当か、
なんて質問はそれ自体が愚問であろう。
人間はいつだって両方持っているんじゃないか。


Facebookではいいね!、2チャンネルでは悪口雑言、罵詈讒言(ばりざんげん)、
なんて人のことをよく聞く。
それを「信用ならん」と切り捨てたら、つきあう人なんていなくなるだろう。


人はどんな人でも、いくぶんかの悪意は持っているものだ。
実名では相手に迎合するが、匿名だと解き放たれて“本音”が出る。
あまりよい様ではないが、十分理解できるじゃあないか。


“本音”と書いたが、悪口だけが本音だろうか。
ほめたことも半分の真実ではないのか。
全部善意のかたまりみたいな人も滅多にいないし、
全身全霊これ悪意であるみたいな人もそう多くはない。
人間、案外、善にも悪にも五十歩百歩ではないか?


Facebookは善意を顕在化させる。
だからその逆、悪意の顕在化もあってこそ公平である、
と考えるのは理屈としては正しいが、はっきりいって愚策である。


心の内のドロドロ黒い部分は見せぬのが華!
覚悟して書いていることだから自分の投稿にどんな反応があっても構わないが、
できれば温かく読んでもらうに越したことはない。


新聞社在職中、不遇な地位に追われたことがあった。
さぞや悪口、陰口が……と思ったところ、人とあまり交わらぬ僕の所には
そんなマイナス情報さえ届かなかった。


おかげで平穏でいられた。
心と体を癒して「次へ」と気持ちを転換することができた。
人の悪意が見えなかったからこそ不遇な時期を乗り越えられたのだ。


まったく、散歩中考えることといったら、ろくでもない。
Facebookがdislikeボタンを創ることは間違ってもないからご安心を。
悪意なんかを明らかにしても、誰も得しはしない。


心の内は奥深い、真実の思いなぞ本人だったわからない。
そうではないですか、ご同輩!


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【筆者から】
長いブログをお読みいただいて恐縮です。
いつも長いですね、申し訳ない。

ブログはジャーナリストとしての私の「アーカイブ」です。
政治、社会事象全般、ソーシャルメディア、そして電本(電子書籍)のこと。
これらが私のテーマ、と言えばテーマです。
どのテーマで書いても、私の論は一風、人とは変わっているようです。

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