★学力テスト、上位100校だけ公表ですか!? | ジャーナリスト 石川秀樹

ジャーナリスト 石川秀樹

ちょっと辛口、時どきホロリ……。理性と感情満載、世の常識をうのみにせず、これはと思えばズバッと持論で直球勝負。
3本のブログとFacebook、ツイッターを駆使して情報発信するジャーナリスト。
相続に強い行政書士、「ミーツ出版」社長としても活動中。


静岡県は、全国学力テスト小学6年国語Aが確か、全国最下位だった。
それでというわけなのか、
川勝知事平太知事が
「成績下位100校の校長名を公表する」
と言いだし、大騒ぎになっている。


あまりに校長たちが反対するので、
今度は一転、
「下位」ではなく、
「上位100校の校長」
ということになった。
それも順番を付けず
「五十音順」にするそうだ。


おやおやだ。
どっちに対しても、そう思う。
「学校の成績」を公表すればいいではないか。


「成績は校長の手柄」
あるいは「校長の落ち度」
と思うから騒ぐのだろう。
自分への評価につながってはかなわない、と考える。
なんとも人間的でナイーブだ。


もちろん校長の学校運営の巧拙によっては、児童の成績が上下することはあるかもしれない。
ワースト100が公表されれば、
色めき立って教師や、
児童の尻を叩く校長も出てきそうだ。


この議論、本質を忘れていないか?
学力テストはそもそも、
児童たちの学習の理解度を確認するためのもの。
競争をあおったり、比較をしたり、
ましてや事実を隠すためではない。


大人はあらぬ方向で議論を始めてしまった。
淡々と学校の成績を公表すればいい。
(校長名はわざわざ書かない)
どうしても「恥を感じてイヤだ」というなら、
学校名を出さず、学校ごとの点数一覧を発表する。
そうすれば自校の「位置」だけはわかる。


頑固な文部科学省でさえ、
各学校が自校の結果を公表することは認めている。
(お国が公表、非公表を決めるのもおかしな話だが)


「上位100校だけ」
なんてケチなことはやめてほしい。