経済を回したい理由(わけ) | ジャーナリスト 石川秀樹

ジャーナリスト 石川秀樹

ちょっと辛口、時どきホロリ……。理性と感情満載、世の常識をうのみにせず、これはと思えばズバッと持論で直球勝負。
3本のブログとFacebook、ツイッターを駆使して情報発信するジャーナリスト。
相続に強い行政書士、「ミーツ出版」社長としても活動中。

「脱自粛を説く理由(わけ)」に繭さんからコメントをいただいた。

思うところあり、再掲する。



浜松まつりも中止になることで、凧を作る業者や
酒造業に損益が出るといたことが新聞記事にありました。
まして、凧業者はこの時期が一番大きな収入源でしょうから、大打撃でしょう。
非被災地だけでも経済の活性化がなくして、今後の日本の復興はあり得ないと思います。
大物芸能人のような巨額の寄付や物資支援、炊き出しなど、
目立った支援が出来ない一市民の私たちができることは、
多分、このくらいだと思います。




誰が1億、2億…。

ネットにはランキングのようなものまで登場している。

僕は“大物”たちがこの震災に際し、巨額の寄付をしてくれていることを

ノブリスオブリージュ(高貴なる者の義務)として、素直に評価する。

また、寄付行為をあおるような順位付けにも反対しない。


しかし、『何か、違うぞ』と僕は感じている。


hidekidos かく語り記-並木



「脱自粛!」

言い出すのがちょっと早かったかもしれない。

被災地ではまだ復興の足がかりもできていない段階…、

同胞の危難に真剣に心を傷める人には、耳障りに聞こえたに違いない。



ただ、違うのだ!!

あまり語られないが、被災地でない場所で震災の影響は大きい。

僕はサラリーマンだから業績不振の痛みを直接は感じ取れないが、

経理が分かる人には戦々恐々の日々だと思う。

個人で、個店で、商店街で、町の会社・工場で…

多くの人が「どうしたものか」と思い悩んでいる。



先日、友人のバラ苗屋さんが「地震の後は売り上げ10分の1」と言っていた。

「ガーベラは100本で50円ですよ」とも。

僕は思いつきのつもりで「いっそ、チャリティーにしたら?」と言いかけた。

いかにも極楽トンボの言い分ではないか。

商売にならない商品をいくらかでも売って、次の機会につなぐ、

そのなけなしのカネを「チャリティーに出せ」とは…。



静岡で「脱自粛のイベントがある」と言うので、僕はリツイートした。



お笑い芸人“カズ&アイ”のカズが主宰する異業種交流会「人脈は宝」が、
9日(土)午前10時から午後時半まで、静岡市のペガサートで
東北関東大震災イベント「いてもたってもいられない!」を開く。
脱自粛ムード、いいね。僕は参加するよ。




本当に「いいね」と思ったのだが、自分の判断は軽すぎた。

この催しが本当にこの地域の活性化につながるのか、

最低限、そのことを確認してからつぶやくべきだった(反省!)。



今度の戦いは間違いなく長くなる。

借金大国の日本が、20兆円もの金をつぎ込まなければならない。

次世代にツケ回すわけにはいかない。

全部、僕らの世代で背負うのだ。

どんな戦いも輜重(しちょう・補給の物資)なくして勝ちは得られない。

最前線を支え続けるには相当の覚悟が必要だ。



具体的に言えば、「税」が最も公平だろう。

技術的には難しいかもしれないが、地域を分けた復興特別消費税(時限付き)。

被災地はゼロ、その他の地域は20%とか…。

消費することで復興資金に回ると思えば、後ろめたさも消える。



今の経済の状態で、こうした負担に耐えられるだろうか。

チャリティーに回すおカネさえ事欠きながら、それでも文句一つ言わず

「お互い様」と募金に応じる人たちを僕は何人も知っている。

と言うより、多くの人が同じ境遇にいる。

大物たちに負けず劣らず、尊敬すべき人たちなのだと思う。



自粛せずに、経済を普通に回し地域の活力を維持し続ける。

僕が言いたかったのは、それだ。



きょう見た並木は、まだ冬の装いのように寂しかった。

しかし、芽吹きはもうすぐそこだ。

共感の気持ちを忘れず、頑張ろー、ニッポン!


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