「脱自粛を説く理由(わけ)」に繭さんからコメントをいただいた。
思うところあり、再掲する。
浜松まつりも中止になることで、凧を作る業者や
酒造業に損益が出るといたことが新聞記事にありました。
まして、凧業者はこの時期が一番大きな収入源でしょうから、大打撃でしょう。
非被災地だけでも経済の活性化がなくして、今後の日本の復興はあり得ないと思います。
大物芸能人のような巨額の寄付や物資支援、炊き出しなど、
目立った支援が出来ない一市民の私たちができることは、
多分、このくらいだと思います。
誰が1億、2億…。
ネットにはランキングのようなものまで登場している。
僕は“大物”たちがこの震災に際し、巨額の寄付をしてくれていることを
ノブリスオブリージュ(高貴なる者の義務)として、素直に評価する。
また、寄付行為をあおるような順位付けにも反対しない。
しかし、『何か、違うぞ』と僕は感じている。
「脱自粛!」
言い出すのがちょっと早かったかもしれない。
被災地ではまだ復興の足がかりもできていない段階…、
同胞の危難に真剣に心を傷める人には、耳障りに聞こえたに違いない。
ただ、違うのだ!!
あまり語られないが、被災地でない場所で震災の影響は大きい。
僕はサラリーマンだから業績不振の痛みを直接は感じ取れないが、
経理が分かる人には戦々恐々の日々だと思う。
個人で、個店で、商店街で、町の会社・工場で…
多くの人が「どうしたものか」と思い悩んでいる。
先日、友人のバラ苗屋さんが「地震の後は売り上げ10分の1」と言っていた。
「ガーベラは100本で50円ですよ」とも。
僕は思いつきのつもりで「いっそ、チャリティーにしたら?」と言いかけた。
いかにも極楽トンボの言い分ではないか。
商売にならない商品をいくらかでも売って、次の機会につなぐ、
そのなけなしのカネを「チャリティーに出せ」とは…。
静岡で「脱自粛のイベントがある」と言うので、僕はリツイートした。
お笑い芸人“カズ&アイ”のカズが主宰する異業種交流会「人脈は宝」が、
9日(土)午前10時から午後時半まで、静岡市のペガサートで
東北関東大震災イベント「いてもたってもいられない!」を開く。
脱自粛ムード、いいね。僕は参加するよ。
本当に「いいね」と思ったのだが、自分の判断は軽すぎた。
この催しが本当にこの地域の活性化につながるのか、
最低限、そのことを確認してからつぶやくべきだった(反省!)。
今度の戦いは間違いなく長くなる。
借金大国の日本が、20兆円もの金をつぎ込まなければならない。
次世代にツケ回すわけにはいかない。
全部、僕らの世代で背負うのだ。
どんな戦いも輜重(しちょう・補給の物資)なくして勝ちは得られない。
最前線を支え続けるには相当の覚悟が必要だ。
具体的に言えば、「税」が最も公平だろう。
技術的には難しいかもしれないが、地域を分けた復興特別消費税(時限付き)。
被災地はゼロ、その他の地域は20%とか…。
消費することで復興資金に回ると思えば、後ろめたさも消える。
今の経済の状態で、こうした負担に耐えられるだろうか。
チャリティーに回すおカネさえ事欠きながら、それでも文句一つ言わず
「お互い様」と募金に応じる人たちを僕は何人も知っている。
と言うより、多くの人が同じ境遇にいる。
大物たちに負けず劣らず、尊敬すべき人たちなのだと思う。
自粛せずに、経済を普通に回し地域の活力を維持し続ける。
僕が言いたかったのは、それだ。
きょう見た並木は、まだ冬の装いのように寂しかった。
しかし、芽吹きはもうすぐそこだ。
共感の気持ちを忘れず、頑張ろー、ニッポン!
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