予約の電話では、今日の食事が山口での最後の晩餐になることを告げられた。ご主人の転勤で関西に転居し、長く住んだ思い出の山口を去るとのことだった。だから山口を感じられる食材を使っている僕の店を選んだくれたらしい。昨日から色々思い悩んだ挙句、全13品のコース料理となった。
そして沢山の山口のお酒をご用意した。
ご来店になって少し話した後、料理を開始し約2時間半作り続けた。
心ばかりの小さなメニュー冊子をお作りし、挿絵ならぬ挿写真は山口の風景を散りばめた。お帰りになる際、「今日は山口最後の食事をこの店にして本当に良かった」と言って下さった。胸にジーンと来るものがあった。今日はランチ終了から休まなく仕事をし、正直体力的には辛かった。でもその最後の言葉で僕は一気に元気になった。人に食事をお作りする事の素晴らしさや大切さを身にしみて感じたひと時だった。改めてこの仕事をして良かったと思える瞬間だった。世の中の役に立ててる。少しは「食」で一隅を照らせたなぁと思い幸せな気分に浸れた。カウンターのいつもの酒飲み仲間の皆さん、放ったらかしでごめんなさい。
2015年5月2日のメニュー
豆腐のオリーブオイル 矢茗荷と葱
ロメインを纏った針アスパラの塩茹で
春のグリーンサラダ ヨーグルトドレ
長州鶏の蒸しもの 香味ソース
秋穂の新玉ねぎと鶏のオニオンスープ仕立
瀬戸内天然平目の刺身 芹と太白白胡麻油
山菜と朝採り筍の味噌炒め
海老の茶巾包み
里芋とサルシッチャの一口のグラタン
鹿野豚のロースト
焦がし大蒜トマトの冷製つけ麺パスタ
下関 苺a la 苺とOGFのジェラート
珈琲 または 紅茶
4000円税込




