病気腎移植 医療としての妥当性が問われる | なんでも瓦版

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移植医療の倫理に反する上、臓器の摘出自体が妥当だったかどうか。極めて問題が多い。

 臓器売買事件の舞台となった愛媛県の宇和島徳洲会病院で、病気のため摘出された腎臓の移植が行われていた。すべて、親族以外の患者からの移植で、一昨年秋から2年間で11件もあった。

 最も疑問なのは、がんに罹患(りかん)した腎臓を使った2件だ。移植された患者は拒絶反応を抑えるため免疫抑制剤が使われ、がん細胞の増殖や転移を防ぎにくい。脳死移植の提供者の基準を定めた厚生労働省通知でも、がん患者は除いている。

 逆に残りの9件は、ほとんど摘出の必要性がないという尿管狭さくや良性腫瘍(しゅよう)などだ。取り出して治療した結果、使える腎臓なら、元の患者に戻すべきだ。

 患者の同意を得る手続きも、でたらめすぎる。提供者となった患者から同意書をとったのは3件だけだ。移植を受けた患者の同意書は、まったくなかった。

 11件の摘出には、宇和島徳洲会病院のほか、同病院の移植医の弟ら親しい医師の“ネットワーク”による岡山、香川両県の4病院、5件も含まれていた。

 弟は、病院に「病理学の専門家に見せたい」とうそをつき、腎臓を持ち出していた。医師らは「捨てるのがもったいない」と移植用に使っていた。

 院長らが摘出臓器の提供を把握していなかった病院側の態勢も問われる。

 患者らにどんな情報提供と同意の手続きが行われたのか。摘出、移植は医学的に適切だったのか。厚労省が調査することになったが、ほかの病院でもなかったかを含め、徹底解明する必要がある。

 そもそも、生体の移植に関する法規制が不十分であることが問題だ。

 日本移植学会の倫理指針では、生体移植の臓器提供者が親族以外の場合、病院の倫理委員会で審査し、学会に意見を求めねばならない、としているだけだ。しかも、指針に法的な拘束力はない。

 臓器移植法では、生体移植について臓器売買と無許可斡旋(あっせん)を禁止している以外に、提供者の医学的な適応基準や自発的な意思の確認方法も定めていない。第三者機関による審査の義務づけなど法整備も含め、明確なルール作りが急務だ。

厳格なチェックの仕組みを作らねば、移植医療への信頼が失われる。


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