不幸≦不安
できることなら、
不安は避けたいというのが人間の常だろう。
たとえそれが真の自分ではないとしても、
人は慣れてしまった世界で、
慣れた自分として生きようとする。
人は不安だからこそ、今の自分に固執する。
不安を突き抜けて先に行くよりも、
今の慣れた不幸のほうが生きやすいから。
そして、自分が不安に耐えられないことを、
「だって無理だから」と言い訳にする。
自分を取り巻く環境のせいにする。
未知の世界は不安だから、
現状がどんなに矛盾に満ちていても、
人は現状にしがみつく。
未知の世界に足を踏み出すのは、
確かに不安で恐ろしい。
でも、
今の不幸と永遠に付き合っていくことは、
もっと恐ろしい。
分かっているはずなのに…
人は不安を避けるためには、
死に物狂いで不幸にしがみつく。
なりふり構わず不幸にしがみつく。
人間にとって、
不幸よりも不安のほうがはるかに強い感情だから。
でも…
自分を信じ、自分ならやれると、
自己実現の努力をすれば、
自分の力を試す機会を逃すことなく、ものにできるんだ。
先なんて、誰にも分からないんだ。
背中を押してあげることはできないけど…
つくづく感じるのは…
人は時に、死んでも不幸を手放さないってこと。