暴れん坊を頼れ〜第54話 為朝の思惑 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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目次




我に任せろ!

私は源為朝(みなもとのためとも)の孫、里子(さとこ)です。




為朝軍と義朝(よしとも)軍は激突しました。



為朝軍の兵は、わずか28騎だったが、より優れた兵は義朝軍を切り崩していきました。



義朝「くっ!これが鎮西の強者か!」



苦戦している義朝は家臣の鎌田政清(かまたまさきよ)に、


義朝「政清、信西(しんぜい)殿の元へ行き、火攻めの許しを得てまいれ!」


政清「火攻め!?」


義朝「そうだ、火攻めをすれば帝(後白河天皇のこと)の座す御所も焼けるやもしれん。それを承知して頂きたいのだ。」


政清「わかりました。早速!」



コアラ信西さんは後白河天皇(ごしらかわてんのう)さんの側近だね





政清が走り去った後、義朝に大男が襲いかかってきました。



義朝「!!為朝!!」


為朝「兄者!!戦の最中、よそ見は命取りぞ!!」






ガチッン!!バチッ!!




為朝と義朝は太刀を激しくぶつけ合いました。






太刀が交差し押合いをしている時、


為朝「兄者!!我と一緒に来てくれ!!」


義朝「何っ!?」


為朝「これ以上、我らが戦っても源氏(げんじ)の力が削がれるだけだ!!兄者とて、そんなことは望んでおらぬはず。」


義朝「……為朝」


為朝「父上(為義のこと)と一緒に九州へ行こう!!」


義朝「九州!?行ってどうするのだ!?」


為朝「朝廷とは無縁となって、我らが治めるのだ。」


義朝「……無理だ!!そんなのは無理だ!!許せ!為朝!!」





バシッ!!


義朝は為朝を殴り、後ずさっていきました。



為朝「兄者!!」




他の兵が入り乱れ、為朝と義朝の距離は離れていきました。




為朝軍は善戦しましたが、やはり兵数の差があり、次第に押されていました。



ここで為朝の家臣、太助(たすけ)が、


太助「殿!我が兵が討たれ…減っております。」


為朝「太助!肩に矢が…」


太助はその言葉を遮るように、


太助「大したことはごさりませぬ。接戦は不利にごさいます。ここは一旦退いて館から攻めましょう!」


為朝「わかった!皆を門の中に退かせよ!」



コアラ義朝さんの兵は200騎だからね


しかし、為朝は義朝を捕えることができないと思っていました。






門内に兵を退いた為朝は、


為朝「こうなれば…兄者を狙う!」






為朝の矢は義朝に狙いを定めたのです…





つづく…