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この地は豪族、菊池吉隆(きくちよしたか)が目代として権威を奮っていました。
肥後国は菊池氏が本拠としてたんだ。吉隆さんは創作の人物だからね。
吉隆の館には為朝から逃げた八代(やしろ)が訪れていました。
八代「菊池様、為朝の力は恐ろしく強い。この地にも攻めてきますぞ。」
吉隆「ほぉ、為朝は京を追放された源氏の落ちぶれだろ?」
八代「落ちぶれなんて、とんてもない!あの大弓は豪風。一矢で何人…いや何十人がやられてしまいます。兵を集めて、こちらから攻めるべきですぞ。」
吉隆「八代、我が菊池はかつて刀伊(とい)が九州に攻めてきた時に藤原隆家(ふじわらのたかいえ)様と共に奮戦した一族だぞ。」
刀伊って大陸にいた女真の一派の海賊なんだ。この戦いは寛仁3年(1019年)に起きた刀伊の入寇(といのにゅうこう)って言うんだよ
八代「それは九州の人間として、もちろん知っておりまする。」
吉隆「為朝など、蹴散らしてくれるわ。」
吉隆の強気の発言に反して、八代は不安に感じていました。
八代『菊池様はああ言うが…為朝の強さは測り切れない。』
吉隆は八代の進言を聞いて、兵を集めていました。
数日後…
吉隆の家臣、赤星(あかほし)が吉隆の元にやってきて、
吉隆「赤星、どうした?」
赤星「殿、兵の集まりがよくありません。」
吉隆「なぜだ?百姓らがいるだろ?」
赤星「百姓らが全く姿が見えないのです。逃げたのかもしれません。」
吉隆「何!?」
そこへ八代が慌てて、
八代「菊池様!!為朝の軍勢が来ました!!」
吉隆「くっ!来たか!赤星、集まった兵で館を固めよ!」
為朝は馬に乗り、進軍してきました。
赤星は為朝の軍勢を見て、
赤星「あれは…肥後の百姓が為朝の軍勢に加わっています。」
吉隆「何っ!?」
肥後国の百姓の松太(まつた)らは為朝の軍勢として攻めてきたのです…。
つづく…
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