暴れん坊を頼れ〜第25話 為朝を探す者 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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目次



我に任せろ!

私は源為朝(みなもとのためとも)の孫、里子(さとこ)です。



為朝に目代、尾形惟盛(おがたこれもり)から救われた百合(ゆり)は自らの家に戻りました。




百合「お父!!」


家には百合の父、三郎(さぶろう)がいました。


三郎「百合!!無事であったか!?」


百合「八郎(為朝のこと)が助けてくれたの。」



百合の後ろには為朝がいました。


為朝「三郎、ようやく記憶が戻ったぞ。世話になり礼を申す。」


三郎「なんと!百合だけでなく記憶まで無事に戻ってくるとは…さすが源氏の御曹司様じゃ。」


「ハハハハハハッ」


皆で大笑いしました。




その夜、為朝は三郎や百合とお祝いをしました。


三郎「大したものはないが、百合と八郎様の記憶が戻ったお祝いじゃ。」


百合「お父、魚も取ってきたのね。」




為朝「いただきます!!」



為朝は豪快に食べたのです。


コアラ山の中だから川魚だな



しばらくすると、定吉(さだきち)を始めとする集落の人々が三郎の家に集まってきました。




三郎「おぉ、皆集まって、どうしたのじゃ?」


定吉「皆、あの目代には嫌がらせをされて苦しめられた。八郎さんにお礼を言いにきたのじゃ。」


為朝「そうか…あの目代はそんなに悪い奴だったのか。ならば大事してよかった。」


「八郎さん、ありがとう」

「これで安心して畑に出れる。」

「本当にありがとうございます。」


皆、次々と為朝に礼を言っていました。



ただ定吉は険しい表情をしていました。


為朝「定吉、難しい顔をしてどうした?」


定吉「目代の家臣の八代(やしろ)が逃げたままなんです。」


為朝「八代?そんなものがいたのか?」


定吉「惟盛は国司から任じられた目代。逃げた八代が他の目代を連れてきて攻めてくるのでは…」


為朝「うむ〜、しばらくは我が集落を守る。」




数日後、定吉が慌てて畑仕事をしている為朝の元にやって来ました。


定吉「はっ、は、八郎さん!」


為朝「どうした?八郎、息が切れておるぞ。」


定吉「隣りの集落で八郎さんのことを聞いて回る役人がいたそうじゃ。もしかしたら八代が新たな目代と攻めてくるのでは?」


為朝「来たか!定吉、手筈通り、皆を集まっておくのだ。」


定吉「はい!!」





為朝は集落の入口に村人らを集め、手製の弓や槍を持たせ、あちこちに隠れさせました。





為朝「皆、我の合図で一気に攻めるのだぞ。」




集落は静まりかえっていました。


そこへ、


「為朝様ぁ〜」


為朝はその声に聞き覚えがありました。


為朝「あれは…太助(たすけ)!」



為朝の家臣、太助だったのです…





つづく…




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