暴れん坊を頼れ〜第18話 為朝出発〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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目次



我に任せろ!

私は源為朝(みなもとのためとも)の孫、里子(さとこ)です。




八郎は元服しました。


コアラこの時代、大人になる儀式をして烏帽子をかぶるんだよ



父、為義(ためよし)は、


為義「八郎…いや今からは為朝(ためとも)だ。」


八郎改め為朝「はい、父上と兄、義朝(よしとも)の名を頂き誠に嬉しゅうございます。」


為義「今から、そなたは九州に行くのだ。形は追放だが、九州を源氏(げんじ)の勢力してまいれ。」


為朝「その追放、有り難くお受けいたします。」



為義はニコリと笑い、


為義「太助(たすけ)!!」


そこへ男が来ました。





太助「太助、参りました。」


為義「為朝、この太助は源氏の家人。そなたに従って九州に参る。」


為朝「太助、頼むぞ。」


太助「はい、為朝様に従いまする。」


為義「豊後に向かうのだ。我に従ったことのある尾張権守家遠(おわりごんのかみいえとお)がおるゆえ、頼るのだ。」


為朝「かしこまりました。」




為朝は準備をし、館を出ようとしたところに母、(ひかり)と弟である九郎(くろう)が待っていました。


為朝「母上…」


光「八郎…いや為朝、あなたはもう立派な大人。父上の期待に応えれると母は信じております。」


為朝「母上、我に任せてください!」


為朝は弟の九郎の頭を撫でて、


九郎「兄上!」


為朝「九郎、母上を頼むぞ!」


九郎「はい!かしこまりました!」



コアラ九郎くんは為朝さんと同じ母で、後の為仲(ためなか)さんなんだ




為朝は太助とともに居館を出ました。


為朝「太助、京を出る前に兄、義朝に会って行きたい。居館へ向かうぞ。」




為朝らは義朝の居館に行ったが、迎えたのは義朝の正室、由良(ゆら)でした。


由良「ごめんなさい、我が殿(義朝のこと)は今は出掛けています。」


為朝「そうですか…残念です。」


そこへ、幼い声が響きました。


「八郎叔父上!」



現れたのは義朝と由良の子、鬼武者(おにむしゃ)でした。




為朝「これは鬼武者!元気であるな。」


由良「鬼武者、八郎殿は元服して名を為朝殿になったのよ。」


鬼武者「為朝殿…八郎叔父上は八郎叔父上。」


為朝「ははははっ!確かに八郎は八郎だな。鬼武者!はははっ!」


為朝は九州に行くこと、その事情を由良に話した。


由良「では、これから九州に?」


為朝「はい、行く前に兄上に会って、一字を頂いたお礼を言いたかったのですが…仕方ありませぬ。為朝が来たことをお伝え願います。」


由良「わかりました。必ず伝えますね。お気をつけて。」




為朝は義朝の居館を後にし、九州へ向かったのです。


義朝と次に会うのは…戦場になろうとは。まだ後のことです。




つづく…



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