猛将親父 〜第154話 激しい討ち合い〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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目次




天下を競望せず…

わしは吉川元春(きっかわもとはる)の三男、広家(ひろいえ)です。





「お前は吉川元春!!」

伊予国の野々市ヶ原から逃れた金子元宅(かねこもといえ)らの前に元春が太刀を持って現れたのだ。

コアラ秀吉(ひでよし)さんの四国攻めで毛利(もうり)家は伊予を攻めたんだよ


元春「元宅、久しいの!いつぞやの決着をつけにきた。」

元宅「決着…知られていたのか…元春、隠居したのではないのか?」

元春「お主と戦うのだけは話は別、この決着だけに来た。」


元宅は笑みを浮かべ、

元宅「ふっ、嬉しいことを言ってくれる。此度は邪魔は入らぬぞ、行くぞ!!」





ガチッ!

バキッ!


元春と元宅、激しく討ち合った。


その討ち合いは、いつ決着が付くともなく、長く続いた。


経言(つねのぶ、後の広家)は近くで見ていたが、2人の戦いに圧倒されていた。




しかし、それまで長く戦っていた元宅が押されていた。



元宅「くっ!」



ガギッン!!


元宅の太刀が折れて弾き飛ばされた。


そして、元春が太刀を元宅の顔の前に突き付けた。






2人は動かず、荒い息の音が聞こえていた。




そして、


元宅「……元春、どうした?とどめをさせ!」



元春は元宅の脇から血が流れているのを見て、


元春「その脇、わしが斬ったものではない。野々市ヶ原で既に斬られておったな」


元宅「…わしに情けをかけるのか⁉︎」


元春「この決着…次の世でつけようぞ。」



元宅の目から涙が溢れ出てきた。





そして、



ザクッ!!


元宅は小太刀で自ら首を斬ったのだ。



元春「元宅!!」


元宅「元春…最後に戦えて幸せだったぞ…武士として元春に交えて…幸せだった…」


元春「…さらばだ。」



元宅は静かに逝っていった。



元宅の首は小早川隆景(こばやかわたかかげ)の陣で首実験にかけられた。



隆景は、


隆景「元宅は誰が討ち取ったのだ?」


家臣「野々市ヶ原から離れたところにありました。自害されたようです。」



隆景は元宅の顔に無数の切り傷を見て、


隆景『…まるで兄上と戦った後のようだ。まさか…な』




小早川軍は、この後、湯築城を攻め、河野氏(こうのし)を降伏させたのだ。








四国側の総大将、長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)は家臣の谷忠澄(たにただずみ)から降伏を進言された。



元親「一戦も交えず、降伏するなど、武士の恥辱だ!」


忠澄「全てにおいて上方の武士とは比べられませぬ。兵糧も我らは足りませぬ。」


元親「金子元宅を見よ!小早川との関係もあるのに、我らとの義を通して戦ってくれたのだぞ!!」


忠澄「元宅のためにも我らは降伏するのです。元宅は命をかけて主である石川虎竹(いしかわとらたけ)や家族を土佐に送ってきました。これ以上、戦って全滅すれば元宅もうかばれませぬ!」


元親「……黙れ!!」





その後も元親は家臣に説得され、天正13年(1585年)7月25日、降伏したのだ…





つづく…




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