猛将親父 〜第153話 野々市ヶ原決戦〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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目次




天下を競望せず…

わしは吉川元春(きっかわもとはる)の三男、広家(ひろいえ)です。



元春と経言(つねのぶ、後の広家)は忍びの弥助(やすけ)と伊予国の氷見で合流した。


元春「弥助、金子元宅(かねこもといえ)は今、どこにいるのだ?」

弥助「手勢を率いて高尾城(たかおじょう)にいます。その数、600余。」





経言「600⁉︎ 小早川(こばやかわ)軍は20,000近くの兵数ぞ。これではひとたまりもあるまい。」

元春「経言、戦は兵の数だけにあらず。かつての厳島合戦では、我ら毛利(もうり)は大軍であった(すえ)に勝ったのだぞ。」

経言「…そうでありました。申し訳ございません。」


コアラ厳島の戦いでは陶軍が2、3万で毛利は4、5千だったんだよ


元春「隆景(たかかげ)には抜かりはあるまい。全力で潰しにかかるだろう。」




戦は始まった。

小早川軍の攻撃は凄まじく、高尾城の元宅らは、

元宅「これでは殿が逃げる前に我らがやられてしまう。全兵、前に出て押し返すのだ!!」


元宅が言う殿とは高峠城(たかとうげじょう)にいる石川虎竹(いしかわとらたけ)のことである。

コアラ虎竹くんはまだ幼少なんだよ



元宅らは残った兵100余を率い、高尾城を出て野々市ヶ原(ののいちがはら)に出てきた。









小早川軍と元宅勢は激突した。


元春らは小早川軍に紛れ込んでいた。



元宅「戦え!!押し返せ!!」






元春「経言!!元宅の戦いぶりをよく見よ!!」


経言「はい!!」




元宅らは抗戦したが、やはり兵数の差は如何ともしたがたく、ひとりひとり討死していった。




すると、元宅の家臣が、


家臣「殿!虎竹様、峠まで逃げおうせです!」


元宅「そうか、我らは殿(しんがり)だ!もうひと息、敵を惹きつけるぞ!!」




元宅らは野々市ヶ原から戦いながら離れていった。



小早川軍は追いかけた。元春らも追いかけた。





元宅らはわずかな兵数となり、


元宅「…皆、虎竹様も無事逃げたであろう。あとは土佐に着くことを願うのみだ。我らの役目はここまでだ。」




そこへ、


「元宅、まだ逝くには早いぞ!!」



元宅は声のする方向を見た。


元宅「お前は…吉川元春!!」




元春が太刀を持ち、構えていたのだ…。






つづく…





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