猛将親父 〜第110話 決心の海〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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目次




天下を競望せず…

わしは吉川元春(きっかわもとはる)の三男、広家(ひろいえ)です。


天正4年(1576年)2月…

因幡から退いた山中鹿介(やまなかしかのすけ)は安土城(あずちじょう)に来ていた。

安土城跡


鹿介は織田信長に謁見するために来たのだ。


鹿介「お初にお目にかかります。山中鹿介と申します。」


信長「信長じゃ。そなたのことは噂で聞いておる。出雲の強者…望みは何か?」


鹿介「我が望みは尼子(あまこ)家を再興し再び月山富田城(がっさんとだじょう)の奪回。そのためには如何なる苦難も問いません。」


信長「なかなかの良き男じゃ。わしの家臣、明智光秀(あけちみつひで)軍に加わり但馬、丹波を攻めよ。活躍いかんでは出雲攻めにも加えよう。」


鹿介「ははっ!ありがたき幸せにごさいます。必ず信長様のご期待に応えてみせます。」



鹿介はいたく信長に気に入られたのか、駿馬を頂いたのだ。






安芸吉田郡山城(よしだこおりやまじょう)では備後の鞆の浦(とものうら)に動座した足利義昭(あしかがよしあき)を巡り、どうすべきか毛利輝元(もうりてるもと)や元春、小早川隆景(こばやかわたかかげ)らが日々揉めていた。



コアラ義昭さんは勝手に毛利領に動座してきたんだよね



輝元「織田は我らと友好な振りをしながら、九州の大名らの和議を結ばせようとしておる。これは西の九州勢と東の織田勢で毛利を挟み討ちで攻めるのではないか⁉︎」


隆景「確かに大友(おおとも)などは既に侵攻を開始しており我が水軍と争っておりまする。しかし、面と向かって戦って勝てるのか?」



元春は黙っていた。


そして、


元春「恵瓊(えけい)!信長とはいかなる人物か?見たことがあるのであろう。」



元春は控えていた安国寺恵瓊に声をかけた。


恵瓊「はい、わしが見たところ、今勢いのある信長は3年から5年は続き、その後は転落すると見ました。」


輝元「転落?なんだ、それは恵瓊の予言か?」


元春「恵瓊、そなたの予言はよい。政はどうか?」


恵瓊「安土城下は賑わっておりまする。これを見ても民は満足しておるとお見受けしました。されど侵略を尽くし、一向宗の民には容赦がありません。」




元春「民の命を奪うと…」


隆景「敵対するものは容赦なく消す…それが信長か…」


輝元「決まりではないか?敵対しなければ我らの領地も守れる。」


元春「殿(輝元のこと)、まだ決めるに至りませぬ。わしは義昭公に会って参ります。」


隆景「将軍様に?では、わしも一緒に参るぞ。兄上。」



現在の鞆の浦


元春と隆景は密かに義昭の元に訪れた。


義昭「よう来た。毛利の両川が来たとは、わしは嬉しく思うぞ。で、信長討伐に兵を挙げてくれるのだな?」


元春「此度は公方様(義昭のこと)にお聞きしたいことがございます。」


義昭「なんだ?」


元春「公方様はなぜ信長の元を離れたのですか?信長のおかげで将軍になれたのではないですか?」


義昭「確かにあやつのおかげで将軍に就けた。されど、わしがやりたい政を全て封じ込めたのだ。全て信長を通さないとわしは何もできぬ…これが将軍か?だから、わしは自らで行なうために信長と敵対したのだ。わしと一緒に天下を取ろうではないか?」


隆景「公方様、我ら毛利は天下には興味はありませぬ。」


義昭「そんなことを言っていると信長に領地をすべて取られるぞ。民が苦しむことになるぞ。」



元春は民が苦しむ…義昭の言葉に目を向けていました。




元春と隆景は瀬戸の海を眺めて、


元春「隆景…我ら毛利は天下は望まぬ。それは間違いなく変えぬ。」


隆景「はい、されど信長が侵攻してくるでしょう。」


元春「我らは信長と戦う。義昭公のためではない。この瀬戸内の民、山の民、我らを慕う民を守るために戦うのだ!!」


隆景「兄上、わしも同じ思いにございます。」




ついに毛利は信長と決別し戦う決心をしたのだった…






つづく…




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