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新山城は山城なんだね
元春と家臣の福原元正(ふくはらもとまさ)は新山城の本丸方面を見つめていた。
元正「殿、尼子再興軍はこの城だけじゃなく高瀬城(たかせじょう)にも籠っておりまする。」
元春「高瀬城は輝元(てるもと)殿と隆景(たかかげ)らが攻めておる。」
元正「これで尼子再興軍が一掃されますな。殿も久しぶりに家族の元に戻れますな。」
そう言われた元春は思わず家族のことを思い浮かべていた。
妻の優(ゆう)や子らのことを思い浮かべた。
元正「…殿、お顔が柔らかくなってますぞ。」
元春「なっ、何を言うのだ⁉︎ 今は新山城を落とすことを考えておるわ!!」
元正「……ふっ、はははははっ!!」
元春も一緒に笑っていた。
元春は陣の最前に出た。
陣の周囲の木々の影から元春を見ているものがいた。
「元春は今は1人だ…この好機を逃すわけにはいかない。いくぞ…。」
元春が陣の中に戻ろうとした時!!
矢が元春めがけて飛んできた。
元春「くっ⁉︎ 」
元春は咄嗟に矢を太刀で叩き落とした。
しかし、反対方向から太刀を大きく構えた者が元春に切り掛かってきた。
「元春!!」
元春は背後からの敵に反応が遅れた。
その時、元正が飛び出してきた。
元正「殿!!危ない!!」
ドンッ!!
元正は元春を突き飛ばした。
元春は地面に倒れた。
そして…
ザクッ!!
元正「ぐわぁっ!!」
元春「元正!!」
元正が正面から斬られたのだ。
元春は咄嗟に襲ってきたものに向かい、
ズバッ!!
太刀で斬りつけた。
「ガッ!!…」
そのものはその場に倒れた。
元春は、
元春「出あえ!!曲者だ!!」
元春の兵が集まってきた。
「殿!!いかがされました⁉︎」
「これは…元正様が…」
元春「向かうに曲者がおる!!追え!!」
元春は斬られた元正を抱きかかえた。
元春「元正!!元正!!」
元正「……とっ、殿…」
元春「今、医師が来る。大事ないぞ!」
元正「殿……お仕えできて、私は幸せでした…」
元春「…元正、もうしゃべるな。」
元正「平和な世を…………」
元正は息絶えた。
元春「…元正!!!」
元春を元服前から仕えていた元正が逝ってしまったのだ…
つづく…
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