猛将親父 〜第76話 義久の涙〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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目次




天下を競望せず…

わしは吉川元春(きっかわもとはる)の三男、広家(ひろいえ)です。




月山富田城(がっさんとだじょう)内は
兵糧が底をつき始め、兵の中に城外の毛利(もうり)軍に投降する者も出ていた。

コアラ毛利軍は力攻めはせず、時間をかけて兵糧攻めをしたんだよね


しかし、毛利軍は降伏を許さず処刑したのだ。



この事態を見た尼子(あまこ)方の兵は投降もできず、城内はさらに兵糧が減っていったのだ。



そこへ尼子義久(あまこよしひさ)の家臣、宇山久兼(うやまひさかね)は私財を投げ打って調達した兵糧を兵に与えていた。




久兼「皆!粥を持ってきたぞ!」



「おぉ…飯だ!!」

「わしが先だ!」


腹の減った兵らは群がるように集まってきた。


久兼「慌てるでない!皆の分はまだある。ゆっくり食せよ!」





コアラ後に兵糧攻めの合戦を毛利は仕掛けられたんだよね




久兼「兵糧はまた持ってくる!皆、頑張ってくれ!」



「ほぉ、どこから持ってくるのだ?」






そこへ義久が現れた。側には家臣の大塚与三衛門(おおつかよさえもん)がいた。



久兼「殿!兵糧はわずかな補給路から運んでおりまする。まだ我らは負けませぬぞ!」


義久「補給路…その補給路からお前は逃げるつもりか?」


久兼「何のことでごさいますか?」


義久「……これを見ろ!」



義久は久兼に1通の文を渡した。




久兼「これは…」


そこには毛利元就(もうりもとなり)が久兼と毛利が通じていることに感謝する内容が書かれていたのだ。



与三衛門「宇山、その文は城内に入っていた毛利方の忍びが落としていったものだぞ。そなたもいざとなれば補給路から逃げてくればよいと書いてあるぞ!我らを裏切っていたのだな!?」


久兼「何を…何を申す!?殿、これは元就の謀です。」


義久「信じていたものを…久兼、わしを騙していたのだな…」




義久は太刀を抜いた。




久兼「元就の謀です。わしは騙してなぞおりませぬ!!」


義久「黙れ!!」




ザクッ!!


義久は久兼を肩からバッサリと斬った。


久兼「殿……」


義久「信じておったのに…」



義久の顔には涙が流れていた。





元就の陣では元就と元春、小早川隆景(こばやかわたかかげ)、毛利輝元(もうりてるもと)が忍びの世鬼政時(せきまさとき)からの報告を聞いていた。



元就「そうか…うまくいったか…」


政時「はい、我が手下が尼子家臣の前でわざと文を落とした…大殿の策が見事に当てはまりました。」



元就は忍びを城内に放ち、尼子の大塚与三衛門にわざと見つかり、そこで元就が書いた偽りの文を落とし、文の内容を義久が信じると策したのだ。



隆景「重臣の宇山を斬ったことは城内はもう落ちたも同然です。」


元春は何も言わなかった。このような謀を嫌っていたからだ。




元就「輝元、元春、隆景。城に向けて降伏を認める高札を立てよ。降伏したものは粥や水を与えよ。」






毛利方が立てた高札を見た月山富田城内の兵は次々と降伏してきたのだ…







つづく…




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