猛将親父 〜第71話 大将になれ〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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目次



天下を競望せず…

わしは吉川元春(きっかわもとはる)の三男、広家(ひろいえ)です。


毛利(もうり)軍は月山富田城(がっさんとだじょう)に総攻撃を仕掛けたが尼子(あまこ)軍の激しい抵抗で洗合城(あらわいじょう)に一旦撤退していた。




コアラ3方向から攻めて激しい戦いだったんだよね


元春は陣にいた。そこへ小早川隆景(こばやかわたかかげ)がやって来た。


元春は書き物をしていた。



隆景「兄上(元春のこと)、失礼つかまつる。」


元春「隆景か…」


隆景「太平記(たいへいき)の書写ですか?」


元春「うむ、ようやく完成も見えたぞ。」



元春は永禄6年(1563年)12月から太平記の書写を始めていた。



コアラ元春さんが書写した太平記の吉川本は国の重要文化財に指定されたんだよね



隆景「猛将と言われる兄上が書写とは皆意外に思っています。」


元春「以前、わしが病になった時、南北朝の戦乱が夢に出てきたのだ。足利尊氏(あしかがたかうじ)公が『戦乱を収めよ』を叫んでおった。」


隆景「尊氏公が…」


足利尊氏


元春「わしも戦乱が無くしたいのだ。太平記を書写して心を落ち着かせておる。ところで何用か?」


隆景「輝元(てるもと)殿が先陣を務めたいと父上(元就のこと)に嘆願していました。」


元春「なんと…あの血気盛んさは誰に似たのだ?」


隆景「我らでも止めねばなりませぬ。輝元殿には毛利の大将たる器を持ってもらわねば。」





元春と隆景は元就(もとなり)と輝元のいる陣に行った。


輝元「お祖父様(元就のこと)、この輝元に先陣をお申し付けくださいませ。月山富田城の一角を崩してきます。」


元就「ならん!何度言われても変わらぬぞ。」


隆景「輝元殿は毛利の大将であり、当主になる身。簡単には動いてはなりませぬ。」


輝元「陣の中にいては手柄を上げられませぬ。元資(もとすけ)は戦場に出ておるではないですか⁉︎わしも出とうございます。」


コアラ元資さんは元春さんの長男だね



元春「ほぉ…輝元殿、戦場に出たいと?」


輝元「わしも敵兵を倒しとうごさます。」


元春は庭に出て槍を2本持った。


元春「輝元殿、槍を持ちなされ。わしを倒したら先陣を務めていただきましょう。」


隆景「なっ、兄上!」



元春と輝元は槍を持ち対峙した。




輝元はかかっていった。


輝元「やぁっ!!」



カランッ!!


あっという間に元春は輝元の槍を叩き落とした。



元春「輝元殿、大将が失わば負けです。当主を失わば家は下落します。大将、当主には役割があるのです。兵にも役割があるのです。兵を導くのが大将の役割。うかつに動いてはなりませぬぞ。」


輝元「…大将…申し訳ございませぬ。」



元就は安心して見ていた。





9月、毛利軍は再び月山富田城を包囲した…






つづく…





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