猛将親父 〜第41話 決戦!元春対晴賢〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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目次





天下を競望せず…


わしは吉川元春(きっかわもとはる)の三男、広家(ひろいえ)です。



「出陣じゃ〜!!」


天文24年(1555年)10月1日、卯の刻(6時)




厳島毛利元就(もうりもとなり)が声が上げ、一斉に鬨の声が響いた。

コアラ鬨の声って戦の時に勝ち鬨や戦場で上げる声なんだ。士気を上げるため、みんなで一緒に声を上げるんだよ



「おおぉ!!」




毛利軍は(すえ)軍の背後の紅葉谷を一斉に駆け降りた。


先陣は元春の吉川隊である。


吉川隊は塔の岡の陶軍を見つけ、

元春「陶軍見たり!皆の者!かかれ!!」





いきなりの出来事に陶軍の兵は大混乱。


「うわぁ!」
「なんだ、なんだ!」
「敵だ!」




陶晴賢(すえはるかた)は驚き、

晴賢「どこの軍勢か⁉︎」

家臣の三浦房清(みうらふさきよ)が来て、

房清「殿!毛利の本隊でこざいます。お逃げくだされ!」

晴賢「何をいうか⁉︎ 蹴散らせ!」



陶晴賢



そこへ元春が雪崩れ込んできた。


元春「陶殿!見つけたり!」

晴賢「元春!小童が!かかってこい!」





ガチッ!!



2人は太刀を激しく合わせた。そして元春は晴賢を倒しにかかった。



晴賢「くっ!小童め!成長しおったな!」

元春「陶殿に勝つために精進したゆえ!」





その時、陶軍の弘中隆包(ひろなかたかかね)が割って入ってきた。


隆包「陶殿!我が具は混乱しております!ここは、わしに任せて逃げてくだされ!皆、陶殿をお連れしろ!」

晴賢「何をする⁉︎ 戦うのじゃ!!」



晴賢は隆包の兵に連れられて逃げていった。


元春「追え!陶を追うのじゃ!!」




毛利本軍、吉川隊の動きを見て敵中にいた小早川隆景(こばやかわたかかげ)の小早川隊は宮尾城(みやおじょう)の兵と合流し、陶軍のいる塔の岡に駆け上がっていった。


隆景「吉川隊に遅れをとるな!かかれ!!」





一方、沖合で待機していた村上水軍が動き出した。


能島村上氏(のしまむらかみし)の村上武吉(むらかみたけよし)は、

武吉「やるの、毛利!我らの戦も見せやる。陶軍にかかれ!」





村上水軍は次々と陶軍の船を沈めていったのだ。





陶軍の兵は狼狽し我先に逃げて、陣を立て直しようがなかった。



西に向かって逃げる晴賢を吉川隊が追撃したが、それを阻止しようと弘中隆包率いる500の兵が立ちはがったのだ…








つづく…




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