世は争乱…
我は室町幕府、第9代征夷大将軍・足利義尚(あしかがよしひさ)である。
永正4年(1507年)6月23日…
「来たか…」
細川政元(ほそかわまさもと)が体を清めようと湯殿に入り桶を持った瞬間、
ガタッ!ガタッ!
複数の顔を布で隠した男が入ってきた。
「死ね!」
振り下ろした太刀が政元の左腕辺りに流れた。
スパッ!
政元は懐刀しか持っていなかった。
「政元!覚悟!」
政元は咄嗟に板壁に当たり、外の庭に出た。そこへ忍びの紗奈(さな)が来た。
紗奈は既に右腕から血が流れていた。
紗奈「殿!!」
政元「紗奈、お前も襲われたのか!?」
紗奈「私を殿から遠ざけようと襲ってきました。」
さらに賊らは2人を囲み、斬りかかってきた。
その時、紗奈が短刀を賊の1人に投げた。短刀はその賊の顔をかすめた。
すると布が取れ、隠していた顔が現れた。
その賊は、
政元「貴様!香西元長(こうざいもとなが)!」
元長「修験道ばかりにうつつを抜かす政元様には政を任せてられぬ!我らが澄之様の元、行なっていくわ!政元様は死んでいただく!」
政元「…紗奈、逃げよ!」
紗奈「何をおっしゃる!?」
政元「こやつらは天下が欲しいのだ。紗奈はその天下がどうなるのか、見届けよ!」
紗奈「なりませぬ!世は荒れまする!」
政元「紗奈!わしの最後の命だ!行け!」
政元は紗奈を庭の端まで突き飛ばした。
そして、元長が斬りかかってきた時、政元は後ろに飛び上がった。
政元「南無!!」
政元の体が浮いた!まるで天狗のようだった!
その姿を元長も賊らも、紗奈も見た。
その時、
ズサッ!
矢が飛んできて政元の胸に命中した。
政元「ぐわっ!!」
政元は地面に倒れた。
矢の飛んできた方向には澄之(すみゆき)がいた…。
つづく…
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