世は争乱…
我は室町幕府、第9代征夷大将軍・足利義尚(あしかがよしひさ)である。
永正3年(1506年)2月、阿波より細川澄元(ほそかわすみもと)が三好之長(みよしゆきなが)を先陣に上洛した。
細川政元(ほそかわまさもと)は澄元を摂津国守護に任じた。
之長は摂津西半国守護代に任じた。
さらに、もう1人の養子、澄之(すみゆき)を丹波国守護に任じている。
政元は之長の力量を買っており、大和国に出兵している赤沢朝経(あかざわともつね)の支援を命じた。
赤沢朝経は薬師寺元一(やくしじもとかず)の反乱に加担したが、政元に降伏し、政元も朝経の力を認めて赦免。さらに山城国上郡守護代に復帰したのだ。
赤沢、三好の軍は強く畿内各地を転戦し、政元の勢力拡大に貢献したのだ。
勢力が拡大した政元は…
相変わらず修験道の修行に凝っていた。
そんな政元の館に細川野州家の細川高国(ほそかわたかくに)が訪れた。
政元「高国、そなたも一緒に修行をしてみるか?」
高国「…それはまた後日に…此度の御用は?」
政元「野州家は代々、我が京兆家を支えてくれた。此度、京兆家は澄元、澄之と養子を迎えたが、そなたは2人をどう思っておる?」
高国「澄元殿は細川の血をひく者ですが、人としては澄之殿を私は好みます。されど細川一門の大勢が澄元殿を政元様の後継ぎだと思っています。」
政元「うむ、そなたの眼力はわしと同じだな。その眼力が澄之につけば申し分ないのだが…高国、この先、万一澄之と澄元が揉めるようなことがあれば、その眼力で確かなほうを支えよ。」
高国「かしこまりました。」
政元「そなたを養子にすればよかったかな。ハッハハハ…」
政元は冗談を言い、笑っていたが、このことを高国は後に利用するのだった。
政元が之長を重用するになり、政元の後継ぎは之長の主、澄元だと細川家中が噂をしていた。
その噂を面白くないと思っているものがいた。
澄之についていた香西元長(こうざいもとなが)である。
元長は山城国下郡守護代であった。赤沢朝経が薬師寺元一の反乱に加担した時、山城国上郡守護代をも兼ねていたが、朝経が復帰したせいで、元の下郡守護代に戻っていた。
元長「くそっ!朝経が赦免されたせいで、わしの山城国全体の守護代になれなんだし…殿は三好之長ばかり重用するし…まさか殿は澄之様を廃されるつもりでは…」
元長は疑心暗鬼になっていたのだ…。
つづく…
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