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既に聡明丸(そうめいまる)という養子がいるのに、新たに迎えたんだね
義春さんと伊勢貞陸さんが山城国守護職を争った時、政元さんは貞陸さん側に付いたんだ
次回をお楽しみに〜
世は争乱…
我は室町幕府、第9代征夷大将軍・足利義尚(あしかがよしひさ)である。
文亀3年(1503年)5月、細川政元(ほそかわまさもと)は細川一門阿波守護家の六郎(ろくろう)を養子に迎えることにした。
政元の命で家臣の薬師寺元一(やくしじもとかず)が阿波守護家に行き養子に迎える接渉を行なったのだ。
阿波守護家では細川成之(ほそかわしげゆき)と、その家臣の三好之長(みよしゆきなが)が接渉相手だった。
成之「元一、六郎はこれで京兆家(けいちょうけ)の後継ぎになるのだな?」
元一「政元様は後継ぎを正式には決めておりません。六郎様はまずは養子に入って頂きます。」
成之「何だそれは!?政元はまだ公家の小僧に拘っておるのか!?」
元一「今は決める段階ではない…ということです。」
成之「元一、そなたにははっきり言っておく。我が阿波守護家はわしの息子、亡き義春(よしはる)が山城国守護職を伊勢貞陸(いせさだみち)に奪われて以来、京兆家とは仲違いだった。」
成之「それ以来、わしは京兆家に取って代わろうと誓ったのだ。それが此度なのだ。」
元一「細川一門で争うのですか!?」
成之「我らには紀伊の畠山尚順(はたけやまひさのぶ)、そして…前将軍、足利義尹(あしかがよしただ)様が付いておる。」
元一「なんと!?それは政元様に対し謀反を起こすのですか!?」
成之「謀反…あの修験道にはまっているの政元に世を治められると思っているのか!?修行と称して政を投げ出すなど…政元に任せてはられぬ!」
之長「世は力の強いものが仕切るべきです。」
之長は太刀に手がかかっていた。元一は言葉が出なかった。成之は元一の肩に手を置き、
元一「……」
この様子を影で見ているものがいるのを元一、成之、之長は気づいてはいなかった。
翌日…
政元の館では忍びの紗奈(さな)が来ていた。
政元「その話は本当か?」
紗奈「はい、我が忍びが聞いております。」
政元「元一が阿波の老ぼれに言い込まれるとは…」
紗奈「三好之長に脅されたとも言えます。」
政元「されど元一は武士。脅しに屈してどうするのだ。裏切るとは…」
政元は深く息をした。
年号が文亀から永正に変わった永正元年(1504年)3月…
政元は元一を摂津国守護代の職から解任を決めたのだ…。
つづく…
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