世は争乱…
我は室町幕府、第9代征夷大将軍・足利義尚(あしかがよしひさ)である。
「何をやっているのだ!?」
京に帰った細川政元(ほそかわまさもと)は怒っていた。
細川氏の守護をつとめる丹波国で国人一揆が起きていたのだ。
政元は守護代の上原元秀(うえはらもとひで)を呼び出し状況を聞き怒ったのだ。
元秀「申し訳ありませぬ。丹波の位田晴定(いでんはるさだ)が周囲の国人らと謀反を起こし位田城に籠り…これに手こずっておりまする。」
政元「そんな状況なのに、そなたはなぜここにいるのだ?」
元秀「父、賢家に鎮圧を一任しました。」
政元「…とにかく、今は下がれ!」
元秀は政元に一喝され、下がっていった。
政元は紗奈(さな)を呼び、
政元「こたびの一揆の経緯を調べよ。元秀は真実を隠している。」
紗奈「わかりました、では早速…」
政元「戻ったばかりで悪いが頼むぞ。」
政元は将軍、足利義材(あしかがよしき)に拝謁に行った。
そこで…
「御所様(義材のこと)は、今お忙しい」
現れたのは義材の申次の葉室光忠(はむろみつただ)であった。
政元「御所様の帰京せよとの命で政元、帰京し、すぐさま参上しました。すぐにお取次を!」
光忠「遅いのだ…御所様はお怒りであったぞ…」
光忠は取次をせず、政元を苛つかせていた。
そこへ義材が現れた。
義材「おっ!政元ではないか!待っていたぞ。」
光忠「…御所様、今、私が取り次ぐところでした。では私はこれで…」
政元は光忠を睨んだ。
それを見た光忠はすごすごと引き下がっていった。
義材「政元、六角高頼(ろっかくたかより)が寺社の領地を返さないのだ。そこで前将軍同様、六角征伐をするぞ。」
政元「……兵の状況は以下に?」
義材「すでに号令をかけ、参陣するのは畠山、斯波、赤松、山名、大内、武田、京極、一色、土岐…これだけの兵力なら六角もひとたまりもあるまい。そなたも参陣するのだ。」
政元「御所様、先の征伐は長く、守護大名も疲弊しました。ようやく帰れたのに、またここで六角征伐は反感を買います。」
義材「六角征伐に否と申すのか!?」
政元「守護大名は皆、領国に問題を抱えております。私も丹波で一揆が長引き対応せねばなりません。征伐は幕府への反感になりまする。」
義材「ならぬ!今、六角を討たねば、さらに近江は荒れる。悪い芽は早く摘まねばならぬのだ!政元、頼むぞ!」
そう言うと義材はその場から去っていった。
政元はその背中を見て、
『何もわからぬ青二才が…今にみておれ』
つづく…
にほんブログ村


