世は争乱…
我は室町幕府、第9代征夷大将軍・足利義尚(あしかがよしひさ)である。
長享元年(1487年)9月、近江の寺社や公家の荘園は六角高頼(ろっかくたかより)が勝手に押領していた。
我は細川政元(ほそかわまさもと)と謀り、六角を征伐するため出陣することにした。
政元さんはあまり乗り気ではなかったんだ
政元は我に出陣を思い留まるよう、何度か説得してきた。
政元「御所様、今、六角に領地押領したことの詰問を書状にて行なっております。その返事から来てから征伐の判断をしてからでも遅くはないと存じますが…。」
義尚「遅い!政元、そんな手ぬるいことでは将軍の威信に関わる。今回は六角を討つことだけが目的ではないぞ。将軍の力を日の本の大名に見せつけるのじゃ。」
政元「ならば、御所様が出陣せずとも我らが征伐に行きます。」
義尚「ならん、将軍の我が行くからこそ、力を見せつけることができるのじゃ。政元、先陣はそなたの軍じゃ。」
政元「…ならば我が先陣し戦を終わらしてみせまする。」
義尚「おぉ、その勢いじゃ!」
そして9月12日、我ら幕府軍は京から出陣した。
将軍自ら出陣するのは3代足利義満(あしかがよしみつ)さん以来なんだよ
「近江に将軍様が行くのか…」
「あれが将軍様!」
「なんと勇しく美しい…」
京の民は我の姿を見て誉めそやした。
政元は自らの忍び、紗奈(さな)を使い、六角の動きを調べていた。
紗奈「高頼は自らの居城、観音寺城(かんおんじじょう)に立て篭もるようです。」
政元「籠城か…幕府軍の大軍勢に囲まれてしまえば、降伏するであろう。」
紗奈「いえ…高頼には落ち延びる準備もしているようです。」
政元「なに⁉︎ 逃げる用意があるのか…」
紗奈「此度の戦、簡単に終わるとは思えませぬ。殿とて手痛い火傷を負うことになりかねます。」
政元は戦う前から苦戦すると思っていたのだ。
我が幕府軍は近江の鈎(まがり)に陣を置いた。
現在の陣跡
我が大軍勢を見た高頼は、
高頼「予想してたとはいえ、まともに戦ってはいかん…くっ、義尚ごとき青二才から逃げるのは口惜しいが仕方がない。皆、一旦甲賀(こうが)に逃げるぞ!」
観音寺城跡
高頼ら六角勢は観音寺城から逃げたのだ。
それを見た政元は、
政元「やはり逃げたか…」
政元は逃げることを知っていて、わざと逃したようだった。
そして、ここから本当の戦だった…。
つづく…
次回をお楽しみに〜
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