天狗将軍 〜第47話 荒れる近江、荒らす六角〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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目次





世は争乱…


我は室町幕府、第9代征夷大将軍・足利義尚(あしかがよしひさ)である。





長享元年(1487年)春…


「攻めよ!奪え!」




それは近江国で起こった。


近江国の守護、六角高頼(ろっかくたかより)が寺社や公家の領地である荘園や将軍の奉公衆の領地を押領し始めた。



コアラ押領って他人の領地の田畑や年貢を略奪・支配することなんだよ。悪いやつらだ




六角氏の家紋、隅立て四つ目鶴の丸





高頼「奪え!近江は我が領地、荘園や幕府の御所地など関係ないわ!」




この頃、近江だけでなく各地の守護や国人衆が荘園を荒らして押領する事件が多くなった。



その中でも六角高頼は目に余るほどであった。





ついに我が奉公衆の一色政具(いっしきまさとも)から幕府に訴えがあった。



これをきっかけに他の近江国の奉公衆からも同様の訴えが続いたのだ。




義尚「こんなにも近江で押領が起きているとは…よし、管領を呼べ!」



この時の管領は細川政元(ほそかわまさもと)だ。


我が畠山政長(はたけやまはさなが)から政元に変えたばかりであった。



コアラ政元さんは過去にも何度か管領してるけど、すぐ辞めたりしてんだよね





政元「御所様、お呼びにより参上しました。」


義尚「政元、近江の件の話は聞いてくれたか?」


政元「はい、六角高頼が荘園を押領し続けていると…」


義尚「うむ、京より近い近江が荒れておる。六角を征伐したいと思うが、いかがか?」


政元「…押領は各地で起きておりまする。六角のみ征伐するのですか?」


義尚「まずは六角だ。六角を見せしめに各地の押領を辞めさせるのだ。」


政元「う〜む、果たして、そううまくいくか…?」


義尚「各地の守護を召集し、大軍勢で攻める!そして我が直々に征伐してくれるわ!」


政元「なんと⁉︎御所様自ら出陣するのですか⁈」


義尚「そうだ、将軍は武家の棟梁。将軍が行かなくてどうするのだ⁈政元も一緒に行ってくれるな?」


政元「…かしこまりました。」



我は室町幕府…いや将軍の力を見せつける機会だと感じていた。


コアラちなみに将軍自らの出陣は3代・足利義満(あしかがよしみつ)以来のことなんだよ


足利義満像




政元はあまり乗り気ではなかった。


この頃の政元は自らの領地・摂津国や丹波国の経営に動いていたのだ。






我は各地の守護を召集し結果22,000人ほどの大軍勢を集めた。



ただ…



守護大名自ら来たのは政元、畠山政長、細川政之(ほそかわまさゆき)、斯波義寛(しばよしひろ)、京極政経(きょうごくまさつね)、富樫政親(とがしまさちか)、武田国信(たけだくにのぶ)。



他の大名…大内山名一色土岐などは代理を遣してきた。


コアラこの頃って在京していたのは政元さん…くらいだったかな




2万もの大軍勢の将として我は武者震いがした。


足利義尚



気が進まない政元であったが、やはり頼れる武家であった。


政元は密かに六角のことをいろいろ調べていたのだ…。









つづく…

コアラ次回をお楽しみに〜







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