世は争乱…
我は室町幕府、第9代征夷大将軍・足利義尚(あしかがよしひさ)である。
「今度こそ、義就(よしなり)を討つ!」
文明14年(1482年)、管領・畠山政長(はたけやままさなが)は我の前でいきり立っていた。
政長「御所様、畠山義就(はたけやまよしなり)は河内国の守護であるそれがしを差し置いて、勝手に河内を牛耳り、さらには摂津国まで侵しております。もはや、このまま見過ごすわけには参りませぬ!幕府の威信にかけても、義就を討たねばなりませぬ!」
義尚「政長の軍勢だけで、勝てるのか?」
政長「細川政元(ほそかわまさもと)を連れて参りましょう。」
義尚「政元を?これは畠山の争いではないか?」
政長「いえ、摂津の守護は政元。摂津を侵されている以上、政元も黙っておりますまい。それに摂津は国人による一揆が起こっております。政元としては、これも治めねばなりますまい。」
義尚「政元が承知するかな?」
政長「もしかしたら、摂津の国人を一揆に煽っておるのは義就かもしれませぬ。放ってはおけますまい。」
我は熱く迫る政長に義就追討命令を出した。
これを聞いた政元は、承知したのだ。
政元「御所様の命とあれば仕方あるまい。」
政元は摂津国の守護代、薬師寺元長(やくしじもとなが)を呼び寄せた。
政元「元長…おぉ、子を連れてきたのか?」
元長「はい、殿に会いに行くと言ったら、着いていくと駄々を言いまして…。」
元長の実子、与一(よいち)が着いてきていたのだ。
政元「与一、わしが好きか?」
与一「はい!大きくなったら殿のお側に仕えたいです。」
政元「そうか(笑)、元長、与一をわしの小姓にしよう。よいな?」
元長「これは有難いことです。」
政元「ところで…摂津は畠山義就が侵攻しておるが…国人一揆とは関係あるのか?」
元長「いえ、国人は茨木(いばらぎ)、吹田(すいた)辺りが騒いでおりますが義就とは関係ありませぬ。」
政元「やはり…政長め、わしを追討軍に加えたくて讒言しおったな。」
元長「しかし、義就は放っておけますまい。摂津の一部、東成・西成・住吉を占領しております。」
政元「うむ、政長に利用されるふりをして、わしが政長を利用してやろう。摂津の平定を優先だ。」
6月、政長と政元の追討軍は出陣したのだ…。
つづく…
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