天狗将軍 〜第31話 山伏と語る〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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世は争乱…

我は室町幕府、第9代征夷大将軍・足利義尚(あしかがよしひさ)である。




「あれは天狗?」


細川政元(ほそかわまさもと)と家臣の上原賢家(うえはらかたいえ)と紗奈(さな)は崇徳上皇(すとくじょうこう)様の御陵を後にし、下山する途中に白装束姿の2人組に出会した。



紗奈「あの方々は山伏です。」

コアラ山伏って山の中で厳しい修行をするんだよね



山伏の1人が声をかけてきた。

「下山ですね、我らは日本の霊山を旅するものです。私は西念(さいねん)、こちらは等狢(とうかく)と申す。」

賢家「我らは旅の商人です。」

等狢「下山ということは、崇徳上皇様の御陵に行かれてましたね?我らも今から向かうところなのです。」


政元は山伏の姿が今まで会った天狗と似ており、気になっていた。

政元「つかぬ事を聞きますが…天狗を見たことはございますか?」

西念「天狗…?」

政元「天狗は山伏の姿と似ていると思いまして。」

西念「我らは会ったことはないですが…」

等狢「あっ…確か丹波国(たんばのくに)で見たと言うものがいました。我らと同じ山伏です。」

政元「丹波…」

賢家「丹波なら、この後、我らが向かうところですね。」

西念「天狗を探しているのですか?」

政元「いや…そうではないが…そちらはこれからどちらに?」

西念「我らは御陵をお参りした後、伊予国(いよのくに)の霊山、石鎚山(いしずちさん)に向かいます。」


コアラ霊山って神の山のことかな?


石鎚山、天狗岳


政元「もうひとつ聞きたいのですが…山伏は山で厳しい修行を積み、悟りを開くと聞きます。そうなると人とは違う力を得ることができるのでしょうか?」

等狢「…我らは山の自然の霊力を身につけることが目的ですが、それがどんなものか、まだわかりかねます。」


政元は天狗の力は山伏から来ているのではと考えていたようだ。





政元らは山伏と別れた。



山伏の西念と等狢はその姿が見えなくなるまで見送った。

西念「あれが…細川政元…丹波に向かうか…」

等狢「都合よく、事は運びそうだ。」

西念「わしは先に丹波に行く。そなたは奴らを見張るのだ…。」



そう言うと2人は姿を消したのだ。





政元らは讃岐から再び阿波に入り、畿内に渡った。


もう季節は秋になっていた…。







つづく…
コアラ次回をお楽しみに〜







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