世は争乱…
我は室町幕府、第9代征夷大将軍・足利義尚(あしかがよしひさ)である。
細川政元(ほそかわまさもと)と家臣の上原賢家(うえはらかたいえ)、紗奈(さな)は讃岐の春日川を後にし、白峯山を目指した。
白峯山には崇徳上皇(すとくじょうこう)様の御陵があるのだ。
政元は先ほど讃岐の国人、植田景綱(うえだかげつな)が言った細川勝元(ほそかわかつもと)を見た話が気になっていた。
政元『まさか父上は生きておられるのか…?』
3人は山道に入り、賢家が崇徳上皇様のことを話し出した。
賢家「崇徳上皇様はこの地で崩御されたけど…崩御される前はまるで天狗のようになったと聞いたことがありまする。」
紗奈「当時の京の朝廷から冷たくあしらわれたとかで怒り心頭でそうなったそうよ。」
政元は、
『天狗かぁ…わしは妙に天狗と関わりがある。』
そうこうするうちに御陵に着いた。
政元「さぁ、参ろう」
3人は手を合わせた。
その時…
日本国の大魔縁となり、皇を取って民とし、民を皇となさん
政元はそう聞こえた。
政元「はっ!なんだ?今のは?」
紗奈「どうされました?」
政元「今、低い唸るような声がしなかったか?」
紗奈「いえ…何も聞こえておりませぬ。」
賢家「わたしも聞こえてないですが…」
紗奈も賢家も不思議そうに政元の顔を見た。
政元はじっと御陵を見た。
政元「今、崇徳上皇様の声が聞こえた気がするのだ。"皇を取って民とし、民を皇となさん"と。」
紗奈「崇徳上皇様がお怒りになられた時に発した御言葉ですね。」
政元は思った…
『今の世はまさしくそれだ。守護が守護代に取って変わられ、また国人が守護代より力を持つ…下剋上の世…これが崇徳上皇様の怨霊か…』
政元らは気を取り直して御陵を後にした。
下山をしていた時…
賢家「あれは…天狗?」
政元らが見たのは白装束の2人を見たのだ…。
つづく…
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