白の執権 〜第156話 泰時の教育〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

前回まではこちら⬇️




諸行無常の世の中…

我は北条泰時(ほうじょうやすとき)が妹、竹子(たけこ)です。




1241年初夏…


泰時は孫の経時(つねとき)の前で病で倒れ、床に伏せてしまいました。

コアラ泰時さん、この時、58歳かな




しかし、1ヶ月後には回復し見舞客とも談笑できるようになりました。


そんな泰時を前妻の優子(ゆうこ)が見舞いに訪れました。

優子「お加減はいかがですか?」

泰時「もう大丈夫だ。」


優子「倒れられたと聞いた時は驚きましたよ。お互いに歳なのですから無理をならずに。」

泰時「ハハッ、すまぬすまぬ。そう叱ってくれるのは、そなただけだ。」

優子「ところで経時はどうですか?殿が後継ぎの教育をしているとか…」

泰時「うむ、慌てるところがあるな。もう少し冷静に場を見ることが政を預かるものとして必要だ。つい先日、こんな事があった…」

ーーーーー

経時が泰時の教育を受けている頃、三浦氏結城氏・小山氏の家人同士の喧嘩がありました。

コアラ多分、お酒を飲んでの喧嘩だろうね



それを聞いた経時は、

経時「三浦はお祖母様の実家。よし、三浦に加勢せよ!」

と家臣を助勢に送りました。


それを聞いた泰時は、

泰時「馬鹿者!!執権たるもの、御家人同士の揉め事は冷静かつ公平に処置せねばならぬ。そなたのように私情を挟み慎重さに欠けた処置はありえぬ!」


泰時は経時に謹慎を命じたのです。


ーーーーー

優子「まあ、それは叱られて当然ですね。」

泰時「今は反省し職務を行なっておるわ。まだ経時は若い。いろんなことを経験して学んでいけばよいのじゃ。それに経時には補佐役を付けておいた。」

優子「補佐?どなたですか?」

泰時「我が異母弟の実泰(さねやす)の子、実時(さねとき)じゃ。」

北条実時

コアラ実時さんは後に金沢文庫を創設した人だよ


泰時「実時は冷静さを持ち頭も良い。経時の力になってくれよう。」

優子「殿に時房(ときふさ)殿がいたようにですね?」

泰時「まぁ、そうだ。さすが優子だ。わかっておるの、ハハハッ!」


泰時は優子と話している時が一番安らぎを感じていたようでした。




1242年2月、泰時の元に忍びの(ふう)から驚くべき報せが入りました。


風「帝が…崩御されました。」

泰時「何!?」


京の四条天皇(しじょうてんのう)様が12歳の若さでお亡くなりになったのです…。






つづく…
コアラ次回をお楽しみに〜








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