白の執権 〜第127話 戸惑う泰時〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

前回まではこちら⬇️




諸行無常の世の中…

我は北条泰時(ほうじょうやすとき)が妹、竹子(たけこ)です。



「父上が死んだ⁈」

1224年7月、京にいる泰時は驚愕しました。

我が父、義時(よしとき)が亡くなった報せが鎌倉の政子(まさこ)様より届いたのです。

北条義時


泰時「叔父上、父上はお体が悪かったのでしょうか?」

コアラ叔父上って京で泰時と一緒に六波羅探題の職務に着いていた時房(ときふさ)さんだよ。時房さんは政子さんや義時さんの弟なんだね。

時房「そのようなことは聞いておりませぬ。」

泰時「叔母上は私に至急鎌倉に戻るようにと文にはありますが…。」

時房「姉上は跡目争いを案じているのでは…とにかく京のことはわしが引き受けるゆえ、泰時殿は鎌倉に戻りなされ。」

泰時「跡目争い…」



政子様の文には跡目のことは書いてないかったのですが…泰時は嫌なものを感じていたようです。



義時の跡目となると、泰時の他には正室であった姫の前(ひめのまえ)の子、朝時(ともとき)、継室の伊賀の方(いがのかた)の子、政村(まさむら)が候補でした。

北条朝時



泰時は家臣の尾藤弥助(びとうやすけ)、長崎次郎(ながさきじろう)を伴い、鎌倉を目指したのです。









泰時一行は、鎌倉の手前の伊豆辺りで足を止めました。


弥助「殿、いかがなされました?鎌倉は間近ですぞ。」

泰時「…弥助、そなた先に行って鎌倉の様子を探ってまいれ。」

弥助「探る?何か不穏なことでも?」

泰時「うむ、不穏なことがないか、どうかを探ってほしいのだ。父上の急死…鎌倉の様子が知りたいのだ。」


泰時は万一に備えて、弥助に探らせたのです。





2日後…



伊豆で待機している泰時の元に弥助が戻ってきました。


弥助「殿、ただいま戻りました。」

泰時「弥助、よく戻った…ん、そちらの尼僧は…?」


弥助は1人の尼僧を連れていたのです。



「泰時殿…お見忘れましたか?」

泰時「お見忘れ…あっ!そなたは叔母上の忍びの(てる)ではないか⁈」

コアラ輝さん、実は泰時さんの生母の(ひかり)さんなんだけど泰時さんはそれを知らないんだ。


弥助「鎌倉に入ったら、すぐ輝殿に見つかりまして…」

輝「訳は弥助殿から聞きました。鎌倉の様子を知りたいとか…」

泰時「父上の急死、何か不穏なことが起こっているのではと思って、弥助に探らせました。」

輝「政子様は泰時殿のお帰りを待っております。政子様にお会いになればわかります。」

泰時「父上の死は…病死か?それとも…」

輝「……義時様の死は…病死に見せかけた暗殺です。」





つづく…
コアラ次回をお楽しみに〜




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