諸行無常の世の中…
我は北条泰時(ほうじょうやすとき)が妹、竹子(たけこ)です。
1219年2月、鶴岡八幡宮(つるがおかはちまんぐう)で殺害された源実朝(みなもとのさねとも)様の遺体が御所に運ばれました。
実朝様の御台所・信子(のぶこ)様は遺体を見て卒倒してしまいました。
実朝様の母である政子(まさこ)様は殺害された状況を忍びの光(ひかり、泰時の実母)から聞きました。
政子「まさか……公暁が…鎌倉殿(実朝様のこと)を…実朝を殺すなんて……」
光「鎌倉殿を襲った賊の1人が公暁様の名を使ったのかもしれませぬ。今、泰時殿や三浦義村(みうらよしむら)殿が追っておりまする。」
政子様はあまりのことに呆然としていました。我が子を我が孫が殺すなど…辛いだけではない感情が政子様を襲っていたのでしょう。
しばらくして政子様のもとに侍女がやってきました。
侍女「さきほど御所の外に旅の僧らしきものが来て、この文を政子様に渡すようにと託されました。」
政子「旅の僧…?」
実朝を害したのは善哉にあらず。
実朝の首は我が丁重に供養いたします。
心中お察しますが心強くお持ちください。
政子「これは…公暁を幼名の善哉(ぜんざい)と呼ぶのは…まさか…」
光「政子様⁈」
政子「この僧はいかがしました?」
侍女「文を渡した後、去っていきました。」
政子「光!その僧を追いなさい。ここへ連れてくるのです!」
光はすぐさま出ていきました。
その頃、賊を追っていた北条朝時(ほうじょうともとき)らは鎌倉の外れで3体の死体を見つけていました。
朝時「こやつは…三浦に仕えていた伊原光吉。なぜ、こやつらがここで死んでおるのだ?」
朝時は何が起きたのか、理解ができません。
一方、泰時は義時(よしとき)とともに三浦の館にいました。
泰時は実朝様の暗殺に関して義時に不審に感じていたことをぶつけました。
泰時「父上…父上は鎌倉殿が襲われることを知っておられた…」
義時「いきなり何を申す?」
泰時「知っていたから、仮病と称し鎌倉殿の太刀持ち役を辞した…」
義時「…何が言いたい?」
泰時「知っているのなら…なぜ鎌倉殿に教えなかったのですか?」
義時は大きく息を吐き、天井を見つめ、
義時「さすが我が子だ。今から言うことは他言するな…」
泰時「わかりました。」
そして、義時の言うことに泰時は驚愕したのです…。
つづく…

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