諸行無常の世の中…
我は北条泰時(ほうじょうやすとき)が妹、竹子(たけこ)です。
1213年、鎌倉では和田義盛(わだよしもり)が戦支度を始め、不穏な空気が漂っていました。
将軍、源実朝(みなもとのさねとも)は和田義盛の館に使いを出し真意を問い糾しました。
義盛は…
「鎌倉殿(実朝のこと)に恨みはござらん。ただ、北条義時(ほうじょうよしとき)に傍若無人の仔細を問いただしたい。その為に用意をしているのだ。」
義盛は縁戚の横山氏(よこやまし)、波多野氏(はたのし)、そして三浦義村(みうらよしむら)と声をかけ同心しました。
5月、和田の館に続々と兵が集まっていると聞いた我が義父、大江広元(おおえのひろもと)は急ぎ御所に参内しました。
一方で義時は館で泰時と囲碁を指していました。
泰時は思いました。
『父上はなぜこんなに落ち着いておられるのか』
そこへ義時の家臣がやってきて、
家臣「殿、三浦義村様が来られました。」
義時「ふっ、やっと来おったか…よし!通せ!」
義村が現れ、義時をチラリと見た後、泰時に向かい、
義村「泰時殿、義盛は本日決起しますぞ!」
泰時「なんと⁈」
義時「さようか…報せて頂き、ご苦労にございます。我らも御所に参内致しますゆえ、義村殿も急がれよ。」
義時のその様はまるで家来に命じるようでした。
義村「言われずともわかっておるわ。わしは泰時殿の味方だからの、はっはははっ!」
義村は笑いながら、その場を去りまさした。
泰時「父上は三浦が味方になると読んでおられた…」
義時「…これはそなたの手柄だ。いや、そなたと優子の手柄だな。」
泰時「ご存知でしたか…」
義時「さぁ、我らも急がねばならんぞ」
泰時「父上、この手柄の褒美…今頂きたいのですが…さぁ入れ!」
義時「何?」
なんと、そこに現れたのは泰時の異母弟で義時に義絶されていた朝時(ともとき)でした。
義時「これはどういうことだ⁈」
泰時「父上、私への褒美…朝時も一緒に参陣させては頂きませせぬか?北条の大事、朝時の力も必要です。」
朝時「いきなりの参上、申し訳ごさりませぬ。父上、北条の一大事に駿河で時を過ごすわけには参りませぬ。」
義時はしばらく考え…
義時「泰時、そなたの手柄の褒美として、朝時の参陣を認める。朝時!充分な働きをせねば、ただちに追い返すからな」
朝時「父上、兄上…ありがとうございます。」
泰時は朝時の肩を叩き、ニコリと笑いました。
こうして北条勢は御所に参内しました…。
つづく…
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