諸行無常の世の中…
我は北条泰時(ほうじょうやすとき)が妹、竹子(たけこ)です。
1212年の暮れ、鎌倉のある館で数人の武士が集まっていました。
「では北条を討つと?」
「うむ、北条に不満のある御家人はたくさんいる。それらを結集させるのだ。」
「よし、我らは主人を説得しよう。」
「わしは不満のある御家人に声をかけていく。」
「ところで我らの旗頭は誰にするのじゃ?」
「既に決めておる。今は亡き源頼家(みなもとのよりいえ)様の遺児、千寿丸(せんじゅまる)様だ。」
一部の御家人がまだ11歳の千寿丸を担ぎ、北条を討つ密談をしていたのです…。
年が明け、1213年3月。
義時(よしとき)の館に御家人である千葉成胤(ちばなりたね)が訪ねていました。
成胤「義時殿、一大事でごさる!謀反の企てているものがおる。」
義時「謀反⁉︎ それは誰ですか?」
成胤「わしを訪ねてきた僧が謀反の企てに協力を求むてきたのじゃ。」
義時「僧が?そやつは何者?」
成胤「そやつは…泉親衡(いずみちかひら)の家臣の弟で安念坊(あんねんぼう)と申す。我が館で捕らえておる。」
義時「泉親衡…成胤殿、その安念坊とやらをわしに渡して頂きたい。こちらで調べましょう。」
成胤「うむ、すぐに連れてこさせよう。」
成胤は義時に安念坊を渡しました。
この報せは泰時にもすぐに入りました。
泰時「泉親衡…新田荘で会った勇ましい武士であったが…謀反を企むとは…」
泰時は義時の館に向かいました。
すでに義時は安念坊の取り調べを終えていました。
泰時「父上、謀反の企てとは⁈」
義時「泰時、恐るべき企てだ。企んでおるのは親衡だけではない。親衡に同心した武士は300人はいる。さらに…和田(わだ)も入っておった!」
泰時「和田!…当主の和田義盛(わだよしもり)殿ですか?」
義時「いや、義盛の子、義直(よしなお)、義重(よししげ)と甥の胤長(たねなが)じゃ。」
泰時「まさか…三浦は?」
義時「今のところ、それはない。直ちに企てた者らを捕らえる。泰時は親衡のところへ行ってくれ!」
泰時「かしこまりました!」
その時、泰時は義時が微かにニヤリとした表情を見逃しませんでした。
泰時『父上は喜んでいる。戦が起きるかもしれぬというのに…』
泰時は兵を率い、親衡の館を目指したのです…。
つづく…
にほんブログ村


