諸行無常の世の中…
我は北条泰時(ほうじょうやすとき)が妹、竹子(たけこ)です。
1206年、泰時の妻・優子(ゆうこ)が子供を連れて泰時の館に居ました。
泰時「優子、その子は?」
優子「殿、この子は父より預かっていて…」
そこへ優子の父、三浦義村(みうらよしむら)が現れました。
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義村「泰時殿、この子は二代将軍、源頼家(みなもとのよりいえ)様の子、善哉(ぜんざい)様です。」
泰時「頼家様の子…」
頼家様は比企氏の乱(ひきしのらん)の後、伊豆に幽閉され北条時政(ほうじょうときまさ)に暗殺されたことになっています。
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義村「善哉様は今から尼御台様(政子様のこと)のところへ連れて行くのじゃ。」
優子「着袴の儀式をするそうよ。」
善哉は何もしゃべらず、おとなしくしていました。
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義村は善哉を連れ政子(まさこ)様のところへ行き、着袴の儀式が行われてました。
義村「尼御台様、善哉様はこの後はどうなされますか?」
政子「善哉は鎌倉殿(実朝のこと)の猶子とします。」
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義村「おぉ、それは良い。頼家様があのようなことになって寂しいでしょうからな。」
政子「いずれは出家してさせますから」
善哉「鎌倉殿の子…」
善哉はボソッと呟いていました。
政子「ところで泰時の館に寄ってきたそうですが、泰時はいかがしておりましたか?」
義村「特に変わったことはなかったですが…そう言われると元気がなかったような…」
泰時は館で弓矢を射ていました。
カラッ
矢は的をかすめ、外れました。
泰時「くっ!」
泰時はイラついていました。自分自身が父・義時(よしとき)の嫡子から外れると思っていました。
政子「荒れてますね。」
そこへ政子様が現れたのです…。
つづく…
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