諸行無常の世の中…
我は北条泰時(ほうじょうやすとき)が妹、竹子(たけこ)です。
(この時点で泰時は頼時(よりとき)と名乗っています。)
1195年、源頼朝(みなもとのよりとも)様は自らの娘、大姫(おおひめ)を後鳥羽天皇(ごとばてんのう)様の妃にすべく、入内工作を行っていました。
しかし、頼朝様の思うように事は運んでいなかったのです。
頼朝「くそっ!」
苛立つ頼朝様に正室の政子(まさこ)様が諌めていました。
政子「殿、苛立ちはわかります。されど、それでは相手の思うツボです。」
頼朝「わかっておるが…丹後局(たんごのつぼね)と土御門通親(つちみかどみちちか)には沢山の金品を渡したのだぞ。しかも奴らの従者にまで品物をやったといのに!」
政子「あの方々は何と言っておるのですか?」
頼朝「帝に聞いておるとか日が悪いだとか…のらりくらりと避けてばかりじゃ!」
政子「大姫の嫁ぎ先は他で探せばよいのではないですか?」
頼朝「何を言うか⁈ 帝の妃だぞ…もうよい、今宵は1人で寝るぞ!」
そう言うと頼朝様は寝所に下がられました。政子様は呆れるばかりでした。
頼時は頼朝様や政子様と同じ六波羅の館を宿舎にしていました。
その夜…
頼時は中々寝付かれず、縁側に出て月を眺めていました。
頼時は人の気配を感じたのです。
頼時『誰かいる…』
そう思った頼時はそっと自らの寝所に戻り太刀を取り、障子から庭先の様子を伺いました。
何も動かず…『気のせいか…』と思った矢先!
火矢が飛んできたのです。頼時は縁側に飛び出て大声を出しました。
頼時「くせ者じゃ!!」
火矢は数本飛んできて、内一本が障子に刺さり火が燃え移ったのです。
しかし、その時!
水がかけられ、火は消えたのです。
頼時は水が飛んできた方向を見ると、百姓の格好をした女がいたのです。
女「…はい。」
騒ぎをきいて政子様や館の者がその場に駆けつけてきました。
政子「頼時、どうしたのです⁈…」
政子は百姓姿の女を見て驚きました。
政子「そなた…!」
つづく…
にほんブログ村




