諸行無常の世の中…
我は北条泰時(ほうじょうやすとき)が妹、竹子(たけこ)です。
源頼朝(みなもとのよりとも)様は上洛を決意しました。
頼朝様は我が父・北条義時(ほうじょうよしとき)を呼びました。
頼朝「義時、此度の上洛、わしは最大の敵と対することになる…何のことかわかるか?」
義時「殿が御弟、義経(よしつね)様を討って奥州藤原氏(おうしゅうふじわらし)を滅ぼし、既に敵はいなくなったはず……いや1人いました。」
頼朝「わかりおるか?」
義時「それは…後白河法皇(ごしらかわほうおう)様。」
頼朝「そうだ。法皇は平家(へいけ)や源義仲(みなもとのよしなか)、義経を操り、その時々で味方になったり敵になったり…自身の力を保持してきた。」
義時「法皇を討つと…?」
頼朝「それでは朝敵になりかねん。此度は法皇との対面がある。わしの目的を達するために法皇と対するのだ。」
義時「武士の世のために。」
頼朝「義時、そなたも連れていく。先陣に加わるのだ。」
義時「私は大した武功はありませぬ。他の御家人が反対致します。」
頼朝「よい、そなたは北条家の逸材。武士の世には武功だけでなく知力も必要だからな…金剛(こんごう、泰時の幼名)も連れて行こう。」
1190年10年、頼朝様は千騎余の兵を率いて鎌倉を出立しました。
先陣は畠山重忠(はたけやましけただ)、そしてその先陣の軍勢に義時もいたのです。
頼朝様の軍勢には幼い金剛もいました。
頼朝「金剛は京は初めてだな。」
金剛「はい、鎌倉以外の地に行くのも初めてです。」
頼朝「金剛、いろんなものを見ておくのだぞ。」
金剛「今からとても楽しみです。」
11月7日、頼朝様の軍勢はついに京に入りました。
頼朝、上洛絵図
その軍勢を京の多くのものが見物にきました。
「あれが東国の主か?」
「平家の公達とは違うの〜」
「さすが武士の棟梁」
多くの見物の人々から離れたところから牛車の中から頼朝様の軍勢を見ているものがいました。
「あれが頼朝か…」
それが頼朝様の敵、後白河法皇だったのです…。
つづく…
にほんブログ村


