世は群雄割拠の戦国時代。
わしは北条氏康(ほうじょううじやす)です。
1564年1月7日、国府台(こうのだい)で我が北条軍の遠山綱景(とおやまつなかげ)、富永直勝(とみながなおかつ)が里見(さとみ)軍に討たれました。
里見の陣は盛り上がり当主の里見義弘(さとみよしひろ)はご機嫌だったのです。
義弘「見事であった!此度の作戦は我が忍びの手柄であるな。そなた名を何と申す?」
「私は…政(まさ)と申します。」
義弘「政。そなたの進言どおり北条の先方は動いてきた。素晴らしい働きであった。さぁ酒を飲め!」
政「殿、まだ戦は終わっていませんぞ。」
義弘「ちょうど正月であるし、北条の先方も討った。祝いが重なってめでたいのだ。さぁ飲むのだ。」
義弘は兵たちにも酒を振る舞って、陣中は宴のような騒ぎでした。
政「殿!北条はまだ川向こうにいます。」
義弘「何を脅えておる。見よ、北条の兵の数は減っておるではないか。北条は退いておるわ!」
政「……。」
政は思いました。
『一体誰が酒を殿に勧めたのか…北条は油断がならんのに…』
この時、既に我が北条軍は動いていたのです。
翌8日未明、綱成(つなしげ)の声が響きました。
綱成「かかれ〜!!」
綱成と氏政(うじまさ)率いる隊は里見の背後から攻めかかったのです。
綱成「よーし!勝った!勝ったぞ!!」
綱成が戦の時に叫ぶ「勝った!」の言葉が戦場を駆け巡ります。
里見軍は突然の北条軍の襲来に大混乱していたのです。
義弘「なっ、なんだ!何が起こっているんだ⁈ 」
里見軍の兵は次々に討たれます。
義弘「北条はいつの間に背後にいたんだ⁈ 」
義弘の家臣「殿〜!土岐為頼(ときためより)が勝手に戦場から抜けています!」
義弘「なっ、何〜っ!!」
土岐為頼は戦前から調略で我が北条につくことを約束していたのです。
この夜討ちをわしは為頼には知らせていたので為頼は見事に戦線離脱をしたのです。
義弘は陣を立て直すことができず、大混乱の中、何とか逃げていきました。
北条軍は夜討ちにより里見軍に勝ったのです…。
つづく…
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