世は群雄割拠の戦国時代。
わしは北条氏康(ほうじょううじやす)です。
1562年、古河城の足利藤氏(あしかがふじうじ)の謎の死は小田原城のわしの元にも報せが来ました。
氏康「藤氏が我らと戦い、討死ならわかるが、既に死んでいたとは…。」
小太郎(こたろう)「我が手下の美郎(よしろう)が言うには藤氏を暗殺した者は、北条家で暗殺を繰り返した者と同一人物であるようです。」
氏康「何⁈ では北条家以外の者まで暗殺したのか?」
小太郎「もしやとは思いますが、この者…かつて堀越公方(ほりこしくぼう)であった足利茶々丸(あしかがちゃちゃまる)に縁のある者ではないでしょうか?」
氏康「茶々丸? 我が祖父・早雲(そううん)が滅ぼした相手だが……茶々丸に縁のある者なら我が北条や古河公方の足利家に恨みがあるというのだな?」
小太郎「はい。この暗殺は強い恨みからきているように思えます。ただ、その者が茶々丸とどんな縁があるのか……。」
綱成は忍びを使い、暗殺者の行方を探索しました。
綱成「奴も忍びの者、逃げ足が速い。」
美郎「里見(さとみ)に逃げたのだと思います。」
綱成「里見か……。」
その頃、里見家では、逃げた暗殺者が里見の忍びとして里見義堯(さとみよしたか)に子細を報告していました。
里見の忍び「申し訳ありません。藤氏様は助ける前に北条に殺されていましました。」
義堯「くっ、北条め。ためらいもなく足利家を手にかけおって!いずれ、里見が北条を討ち滅ぼしてやるわ!」
暗殺者は自らが藤氏を殺したのに、北条がやったことと義堯に報告していたのです。
そんな1562年、北条に喜ばしい出来事がありました。
わしの後を継いだ氏政(うじまさ)に男子が誕生したのです。
氏政「父上、お喜びください。男子の誕生ですぞ。梅(うめ)がやってくれました。」
氏康「うむ。でかしたぞ。梅には身体を労わるように伝えるのじゃ。」
氏政「父上、名を付けてもらえませぬか?」
氏康「う〜ん……国王、国王丸(くにおうまる)じゃ!関東の国を治める王と願いを込めた名じゃ。」
氏政「国王丸!ありがとうございます、父上。」
1562年の暮れ、わしは武田信玄とともに上杉方に奪われていた武州松山城(ぶしゅうまつやまじょう)を奪回すべく攻めました。
武州松山城は北条傘下に戻り、資正は里見に逃げていきました。
こうして里見との決戦が近づいてきたのです…。
つづく…
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